今回はH25年第16問の費用関数の問題について解説します。
H25 経済学 第16問
いま、競争的市場である製品を生産する企業を考える。総費用TCが当該製品の生産量x の関数として以下のように与えられている。ただし、x>0とする。
この費用関数に基づいて計算された限界費用と平均可変費用の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
[解答群]
ア aとb
イ aとc
ウ bとc
エ bとd
解説
費用関数の式から限界費用と平均可変費用を求める問題です。
限界費用から限界費用、平均可変費用を求める計算のやり方を知っておけば、すぐに解ける問題です。
まず、限界費用を求めます。
限界費用は、費用関数を微分したものでした。
費用関数
TC = 224 + 6x - 2x2 + x3
を微分すると、
MC = 6 - 4x + 3x2
となりますので、限界費用はaの式となります。
次に、平均可変費用を求めます。
平均可変費用AVCは、可変費用VCをxで割った式となります。
可変費用VCは、費用関数TCから、固定費用である224を除いたものですので、
VC = 6x - 2x2 + x3
となります。
これをxで割ったものが平均可変費用AVCですので、
AVC = 6 - 2x + x2
となり、平均可変費用はbの式となります。
以上から正解は選択肢アとなります。
もし、この問題がよくわからないという場合は、この問題を解く上で前提となっている基本的な微分の計算が理解できていない可能性があります。
診断士の経済学で使う微分の計算は、今回取り上げた3次関数の微分くらいですので、できればこの機会に練習をしてできるようになっておきましょう。
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