【過去問解説(経済学)】H24 第6問 GDP

今回はH24年第6問のGDPについての問題を解説します。

H24 経済学 第6問

下表は、国土交通省が公表している「建設工事受注動態統計調査結果」の一部を抜き出したものである。生産物市場の均衡条件が次のように与えられるとき、表にある数字の解釈として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
Y = C + I + G + X - M
Y:GDP C:民間消費支出 I:民間投資支出 G:政府支出 X:輸出 M:輸入


[解答群]
ア 海外からの建設工事発注額減少は、民間投資支出の減少につながり、それは生産物供給の減少から、日本のGDPを減少させることになる。
イ 海外からの建設工事発注額減少は、輸入の減少につながり、それは生産物供給の減少から、日本のGDPを減少させることになる。
ウ 公共機関からの建設工事発注額減少は、政府支出の減少につながり、それは生産物需要の減少から、日本のGDPを減少させることになる。
エ 民間等からの建設工事発注額減少は、民間消費支出の減少につながり、それは生産物需要の減少から、日本のGDPを減少させることになる。

解説

この問題は、一見難しそうに見えますが、落ち着いて式の意味を解釈していけば解ける問題です。

それでは各選択肢を見ていきましょう。

選択肢アは、「海外からの建設工事発注額減少は、民間投資支出の減少につながり」とあり、選択肢イは「海外からの建設工事発注額減少は、輸入の減少につながり」とありますが、海外からの発注ですので、民間投資支出や輸入ではなく、サービスの輸出と考えられます。よって選択肢ア、イは×です。

選択肢ウは、その通りで特に問題はありません。

選択肢エは、「民間等からの建設工事発注額減少は、民間消費支出の減少につながり」、とありますが、建設工事は消費支出ではなく、投資支出に当たるため、この選択肢は×です。

以上から正解は選択肢ウとなります。

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