【過去問解説(経済学)】R6 第10問 マンデル=フレミング・モデル

今日は、経済学のR6第10問について解説します。

 経済学 R6 第10問

下図によって、完全資本移動かつ小国のマンデル=フレミング・モデルを考える。政府支出拡大の効果に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

a この国が為替レートを維持しようとするならば、政府支出の拡大は、為替レート維持のための自国通貨の売り介入に伴う貨幣供給の増加と相まって、自国のGDPを増加させることができる。

b この国が為替レートを維持しようとするならば、政府支出を拡大させても、為替レート維持のための自国通貨の買い介入に伴う貨幣供給の減少と相まって、自国のGDPを減少させてしまう。

c この国が為替レートの変動を市場に任せるとき、政府支出を拡大させても、その効果は資本流入の増加による自国通貨高によって完全なクラウディング・アウトが生じ、自国のGDPは増加しない。

d この国が為替レートの変動を市場に任せるとき、政府支出の拡大は、為替レートを減価させ、自国のGDPを増加させる。

 

〔解答群〕

ア aとc

イ aとd

ウ bとc

エ bとd

 

解説

マンデル=フレミング・モデルに関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

どの場合に政策の効果があるかについては、「在庫、返⾦OK」(財政政策・固定相場、変動相場・⾦融政策がOK(効果あり))と覚えると良いでしょう。

それでは選択肢をみていきましょう。

:その通りです。固定相場ときの財政政策の場合、GDPを増加させる効果ありとなります。

:誤りです。固定相場ときの財政政策の場合、GDPを増加させる効果ありとなります。

:その通りです。変動相場のときの財政政策の場合、GDPを増加させる効果なしとなります。

:誤りです。変動相場のときの財政政策の場合、GDPを増加させる効果なしとなります。

以上から、a:正  b:誤  c:正 d:誤ですので
正解は選択肢アとなります。

 

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