今回は経営情報システムのH28年第22問のクラウドコンピューティングに関する問題について解説します。
H28 情報 第22問
近年、クラウドサービスが台頭し、自社システムからクラウドサービスに移行する動きが活発になりつつある。クラウドサービスは中小事業者にとっても有益であるが、その利用のためには様々な課題について検討しなくてはならない。
クラウドサービスやその利用に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア クラウドサービスにおいては、情報セキュリティの確保が重要になるが、独立行政法人情報処理推進機構ではクラウドサービスの安全利用に関する手引きを出している。
イ クラウドサービスの利用料金の多くはサービス内容に応じて異なるが、使用したデータ容量では異ならないので、コストの視点から大企業の多くがクラウドサービスを利用し始めている。
ウ パブリッククラウドの形態には、SaaS、PaaS、IaaS、DaaS などがあり、いずれもアプリケーション、ミドルウェア、OS、ハードウェアが一体化されたサービスとしてエンドユーザに提供される。
エ オンプレミス型クラウドサービスとは自社でインフラを持たずクラウド事業者からサービスの提供を受ける形態をいい、ホステッド型クラウドサービスとは自社でインフラを持つ企業内クラウドの形態をいう。
解説
それでは早速各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アは、独立行政法人情報処理推進機構が、クラウドサービスの安全利用に関する手引きを出しているかどうかの知識がないと判断が難しいです。そのため、まずは一旦パスして、他の問題を見ていきます。
選択肢イは、クラウドサービスの利用料金が使用したデータ容量では異ならないとありますが、そんなことはなくデータ容量によって利用料金が異なる場合は多いですので、この選択肢は×となります。
選択肢ウのSaaSはアプリケーション、ミドルウェア、OS、ハードウェアをサービスとして提供するものですが、PaaSはミドルウェア、OS、ハードウェアを、IaaSはハードウェアを、DaaSは仮想デスクトップをサービスとして提供するものです。そのため、この選択肢は×となります。
選択肢エの説明はオンプレミス型とホステッド型の説明が入れ替わっていて、オンプレミス型が自社でインフラを持つ企業内クラウド、ホステッド型が自社でインフラを持たずクラウド事業者からサービスの提供を受ける形態ですので、この選択肢は×となります。
選択肢イ~エが×でしたので、独立行政法人情報処理推進機構が、クラウドサービスの安全利用に関する手引きを出しているかどうかの知識がなくても、選択肢アは〇と判断できます。
以上から、正解は選択肢アとなります。
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