今日は、令和1年度 第30問について解説します。

令和1年度賃貸不動産経営管理士試験 第30

給水設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

 

①  水道直結方式の直結増圧方式は、水道本管から引き込んだ上水を増圧給水ポンプで各住戸へ直接給水する方式であるため、定期的なポンプの検査が必要である。


②  逆サイホン作用により、一度吐水した水や飲料水以外の水が飲料水配管へ逆流することがある。


③  合成樹脂管を採用する場合には、温度変化に伴う伸縮に配慮する必要がない。


④  高置水槽方式は、受水槽と高置水槽を利用するため、水道本管の断水時や、停電時でも一定の時間なら給水することが可能である。

 

 

解説

給水設備に関する問題です。

 

それではさっそく選択肢を確認しましょう。

 


選択肢 ①

水道直結方式の直結増圧方式は、水道本管から引き込んだ上水を増圧給水ポンプで各住戸へ直接給水する方式であるため、定期的なポンプの検査が必要である。

 

〇適切です。

直結増圧方式は、水道本管から引き込んだ上水を増圧給水ポンプで加圧して各住戸へ直接給水する方式で、ポンプを使用するために定期的なポンプの点検が必要です。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 ②

逆サイホン作用により、一度吐水した水や飲料水以外の水が飲料水配管へ逆流することがある。

 

〇適切です。

逆サイホン作用とは、一度吐水(とすい)した水や飲料水以外の水が管内に逆流する現象のことです。

飲料水の汚染につながるおそれがあるため、古い建物で設備更新がされていない場合などは注意が必要です。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 ③

合成樹脂管を採用する場合には、温度変化に伴う伸縮に配慮する必要がない

 

 ×不適切です。

給水設備に使用される配管材料には、赤水や腐食を防止するために、樹脂ライニング鋼管・ステンレス鋼管・銅管・合成樹脂管などが用いられます。

合成樹脂管については、衝撃や温度変化による伸縮に配慮する必要があります

よってこの選択肢は不適切です。

 


選択肢 ④

高置水槽方式は、受水槽と高置水槽を利用するため、水道本管の断水時や、停電時でも一定の時間なら給水することが可能である。

 

〇適切です。

高置水槽方式は、水道本管から引き込んだ上水をいったん受水槽に蓄えた後、揚水(ようすい)ポンプで建物屋上の高置水槽へ送水し、重力により各住戸に給水する方式です。
受水槽と高置水槽の二重構造になっているため、水道本管の断水時や、停電時でも一定の時間なら給水することが可能です。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。

 


 

以上から、正解は選択肢③となります。

 

ぜひ関連解説もあわせてご確認いただければと思います。

 

★関連解説★

給水設備・給湯設備(R2年 第40問)

給水設備・給湯設備(R3年 第18問)

給水設備(R5年 第47問)

 

 

 

 

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