今日は、令和6年度 第43問について解説します。
賃貸住宅管理業者が、管理を受託している賃貸住宅で空室が出たことに伴い、宅地建物取引業者として媒介業務を行おうとする場合に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
① 賃貸住宅管理業者は、媒介報酬として賃貸人から月額賃料の1.10 倍に相当する額を受け取る場合、賃借人から媒介報酬を更に受け取ることはできない。
② 媒介業務の報酬を成功報酬と定める契約を締結することはできない。
③ 賃貸住宅管理業者は、賃貸人から特別の依頼を受け多額の費用を要する広告宣伝などを行う場合は、媒介報酬とは別に広告宣伝費を請求してよいとされている。
④ 賃貸住宅管理業者は、賃貸人の意思に基づいて入居者を決定する必要がある。
解説
宅地建物取引業法に基づく媒介業務や報酬に関する問題です。
それではさっそく選択肢を確認しましょう。
選択肢 ①
賃貸住宅管理業者は、媒介報酬として賃貸人から月額賃料の 1.10 倍に相当する額を受け取る場合、賃借人から媒介報酬を更に受け取ることはできない。
〇適切です。
居住用建物の場合は原則として、貸主と借主の双方から、それぞれ賃料の0.55倍(0.5か月分+税)の報酬を受け取ることができます。
ただし、貸主または借主いずれかの承諾があれば、承諾した一方から賃料の1.10倍(1か月分+税)を上限に報酬を受け取ることも可能です。この場合はもう一方から報酬を受領することはできません。
選択肢の説明通りですのでこの選択肢は適切です。
選択肢 ②
媒介業務の報酬を成功報酬と定める契約を締結することはできない。
×不適切です
宅地建物取引業法では、取引が成立した際に成功報酬として支払われる報酬が媒介報酬とされています。
したがって、媒介業務の報酬を成功報酬と定める契約を締結することができます。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ③
賃貸住宅管理業者は、賃貸人から特別の依頼を受け多額の費用を要する広告宣伝などを行う場合は、媒介報酬とは別に広告宣伝費を請求してよいとされている。
〇適切です。
原則として、物件の広告費などは媒介報酬に含まれるため、別途請求することはできません。
ただし、依頼者の特別の依頼によって行った広告料金や宣伝費用については、媒介報酬とは別に請求し、受領することが認められています。
特別な依頼がどの程度のものかは判例によって基準が明らかに示されており、例えば新聞広告や大きな屋外看板など「報酬の範囲内で賄うことが相当でない多額の費用を要する特別の広告の料金」などを意味します。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ④
賃貸住宅管理業者は、賃貸人の意思に基づいて入居者を決定する必要がある。
〇適切です。
媒介業者(宅地建物取引業者)としての賃貸住宅管理業者は、最終的な入居者の決定権はなく、あくまで賃貸人(オーナー)の意思に基づいて入居者を決定する必要があります。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
以上から、正解は選択肢②となります。
2024年度版 一発合格まとめシート
2025年版は準備中です