今日は、令和6年度 第16問について解説します。
住宅において使用される自動火災報知設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 感知器は、熱感知器、煙感知器、炎感知器に大別されるが、炎感知器は設置される頻度が少ない。
② 定温式スポット型は、火災の熱により、一定の温度以上になると作動する熱感知器である。
③ 差動式スポット型は、周囲の温度の上昇率が一定の率以上になったときに作動する熱感知器である。
④ 光電式スポット型は、機器の中のイオン電流が煙によって遮断されると作動する煙感知器である。
解説
自動火災報知設備に関する問題です。
それではさっそく選択肢を確認しましょう。
選択肢 ①
感知器は、熱感知器、煙感知器、炎感知器に大別されるが、炎感知器は設置される頻度が少ない。
〇適切です。
感知器は、熱感知器、煙感知器、炎感知器の3種類に大別されます。
そのうち炎感知器は、特殊な用途や条件下でのみ利用されます。(例えば倉庫、工場、他にも天井の高い建物など)
選択肢の説明の通り、感知器のうち炎感知器は設置される頻度が少ないですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ②
定温式スポット型は、火災の熱により、一定の温度以上になると作動する熱感知器である。
〇適切です。
熱感知器は、火災による熱を利用して感知するタイプです。
熱感知器のうち、定温式スポット型は、一定以上の温度(65~75℃が多い)になると作動します。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ③
差動式スポット型は、周囲の温度の上昇率が一定の率以上になったときに作動する熱感知器である。
〇適切です。
熱感知器のうち、差動式スポット型は、周囲の温度の上昇率が一定以上になると作動します。
食堂や駐車場など、煙や排気ガスの出やすい場所に設置されます。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ④
光電式スポット型は、機器の中のイオン電流が煙によって遮断されると作動する煙感知器である。
×不適切です
煙感知器は、火災による煙によって周囲の空気が一定以上の濃度を含む状態になると作動します。
煙感知器のうち、光電式スポット型は、煙の微粒子による光の反射を利用して感知します。
また、イオン化式スポット型は、機器の中のイオン電流が煙で遮断されると作動します。
つまり、イオン化式スポット型は、機器の中のイオン電流が煙によって遮断されると作動する煙感知器です。よってこの選択肢は不適切です。
以上から、正解は選択肢④となります。
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