今日は、令和6年度 第12問について解説します。
地震等の自然災害における建物の調査等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 応急危険度判定は、都道府県知事などが認定した建築技術者が、地方公共団体の要請により行うことが一般的である。
② 市町村など各行政庁で実施する応急危険度判定では、「危険」は赤色、「要注意」は黄色、「調査済」は緑色のステッカーで表示することになっている。
③ 被災度区分判定は、建築技術者が地方公共団体の依頼により、被災建物の耐震性能を調査し、継続使用の可能性や補強方法などの復旧の検討を行うものである。
④ り災証明は、保険の請求や税の減免など、被災者が各種支援を受ける際などに必要な「家屋の財産的被害程度」(全壊、半壊など)を市町村長が証明するものである。
解説
地震発生後の調査・判定などに関する問題です。
それではさっそく選択肢を確認しましょう。
選択肢 ①
応急危険度判定は、都道府県知事などが認定した建築技術者が、地方公共団体の要請により行うことが一般的である。
〇適切です。
応急危険度判定は、地震等の自然災害発生直後に被災した建物やその周辺の危険性を速やかに調査し、建物等の使用に対する制限の要否を判定するために行われます。
判定は、都道府県知事などが認定した建築技術者が地方公共団体の要請により行うことが一般的です。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ②
市町村など各行政庁で実施する応急危険度判定では、「危険」は赤色、「要注意」は黄色、「調査済」は緑色のステッカーで表示することになっている。
〇適切です。
応急危険度判定では、危険の度合いを「危険」「要注意」「調査済」の3ランクに区分します。
「危険」は赤色、「要注意」は黄色、「調査済」は緑色のステッカーで表示を行うことになっています。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ③
被災度区分判定は、建築技術者が地方公共団体の依頼により、被災建物の耐震性能を調査し、継続使用の可能性や補強方法などの復旧の検討を行うものである。
×不適切です
被災度区分判定は、被災した建築物の内部に立ち入り、耐震性能を調査し、継続使用の可能性や補修・補強方法などの復旧の検討を行うものです。
建物所有者の依頼によって、建築技術者が実施します。
つまり、被災度区分判定は、建築技術者が建物所有者の依頼により、被災建物の耐震性能を調査し、継続使用の可能性や補強方法などの復旧の検討を行うものです。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ④
り災証明は、保険の請求や税の減免など、被災者が各種支援を受ける際などに必要な「家屋の財産的被害程度」(全壊、半壊など)を市町村長が証明するものである。
〇適切です。
り災証明は、被災者が保険の請求や税の減免など各種支援を受ける際に必要となるもので、家屋の財産的被害程度(全壊・半壊など)を市町村長が証明するものです。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
以上から、正解は選択肢③となります。
2024年度版 一発合格まとめシート
2025年版は準備中です