今日は、令和5年度 第2問について解説します。

令和5年度賃貸不動産経営管理士試験 第2問

管理受託契約重要事項説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 

①管理業務の実施方法に関し、回数や頻度の説明は不要である。

②入居者からの苦情や問い合わせへの対応を行う場合、その対応業務の内容についての説明は不要である。

③管理業務を実施するのに必要な水道光熱費が報酬に含まれる場合、水道光熱費の説明は不要である。

④賃貸人に賠償責任保険への加入を求める場合や、当該保険によって補償される損害について賃貸住宅管理業者が責任を負わないこととする場合、その旨の説明は不要である。

 

解説

管理受託契約重要事項説明に関する問題です。

まとめシートでは、管理受託契約を締結する前に行う重要事項説明の内容について、以下の通り解説しています。

 

それでは選択肢をみていきましょう。


選択肢①

管理業務の実施方法に関し、回数や頻度の説明は不要である。

 

×不適切です。

管理業務の内容および実施方法については、清掃や点検等の回数や頻度を明示し、可能な限り具体的に説明しなければならないとされています。

つまり、管理業務の実施方法に関し、回数や頻度の説明は必要です。よってこの選択肢は不適切です。


 

選択肢②

入居者からの苦情や問い合わせへの対応を行う場合、その対応業務の内容についての説明は不要である

 

×不適切です。

入居者からの苦情や問い合わせへの対応も、管理業務のひとつであるため、その内容について可能な限り具体的に説明する必要があります。

つまり、入居者からの苦情や問い合わせへの対応を行う場合、その対応業務の内容についての説明は必要ですよってこの選択肢は不適切です。


 

選択肢③

管理業務を実施するのに必要な水道光熱費が報酬に含まれる場合、水道光熱費の説明は不要である。

 

〇適切です。

ここでもう一度、まとめシートの解説を確認してみましょう。

水道光熱費や空室管理費用等は説明する必要があるって書いてるじゃない・・・じゃあこれは不適切?と思った方もいるのではないでしょうか。それは違います。

説明する必要があるのは、「報酬に含まれていない費用」です。選択肢では「水道光熱費が報酬に含まれる」場合としていますので、説明する必要はありません。よってこの選択肢は適切です。

管理業者が通常必要とする費用としてよく挙げられるのが水道光熱費なので、「水道光熱費は説明するでしょ!」と判断してしまうかもしれません、巧妙なひっかけ問題ですね。


 

選択肢④

賃貸人に賠償責任保険への加入を求める場合や、当該保険によって補償される損害について賃貸住宅管理業者が責任を負わないこととする場合、その旨の説明は不要である

 

×不適切です。

管理受託契約の締結にあたって、賃貸人に賠償責任保険への加入を求めることや、その保険によって補償される損害について賃貸住宅管理業者が責任を負わないこととするというのは、管理業者の責任や免責についての事項にあたりますね。責任や免責に関する事項は、説明する必要があります。

つまり、賃貸人に賠償責任保険への加入を求める場合や、当該保険によって補償される損害について賃貸住宅管理業者が責任を負わないこととする場合、その旨の説明は必要ですよってこの選択肢は不適切です。


 

以上から、正解は選択肢③となります。

管理受託契約重要事項説明に関する問題は、例年複数出題されており、超重要なテーマであるといえます。

ぜひ関連解説も確認しながら、理解を深めていただければと思います。

 

★関連解説★

管理受託契約の性質(R3年 第4問)

管理受託契約重要事項説明(電話による説明)(R5年 第3問)

 

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