今日は、令和4年度 第18問について解説します。

令和4年度賃貸不動産経営管理士試験 第18

排水・通気設備等に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

 

ア 公共下水道は、建物外部の下水道管の設置方法により、汚水、雑排水と雨水を同じ下水道管に合流して排水する合流式と、雨水用の下水道管を別に設けて排水する分流式がある。

 

イ 1系統の排水管に対し、2つ以上の排水トラップを直列に設置することは、排水の流れを良くする効果がある。

 

ウ 排水管内の圧力変動によって、トラップの封水が流出したり、長期間排水がされず、トラップの封水が蒸発してしまうことをトラップの破封という。

 

 

1  なし

2  1つ

3  2つ

4  3つ

 

 

解説

排水・通気設備に関する問題です。

 

それではさっそく選択肢をみていきましょう。


選択肢 ア

公共下水道は、建物外部の下水道管の設置方法により、汚水、雑排水と雨水を同じ下水道管に合流して排水する合流式と、雨水用の下水道管を別に設けて排水する分流式がある。

 

〇適切です。

排水方式には汚水、雑排水、雨水を同じ下水道管に合流して排水する合流式と、雨水用の下水道管を別に設けて排水する分流式があります。

どちらの排水方式にするかは自分で決められるわけではなく、建物外部の下水道管の設置方法により決まります。なお下水道管の設置方法は、自治体や地域により異なります。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。

 

ちなみに、なぜわざわざ雨水だけを分けることがあるのでしょうか?

雨水は汚水や雑排水のように汚れているわけではないので、下水処理施設を通さず川や海に流すことができます。

分流式のほうが、下水処理施設の容量が少なくて済みますね。また自治体や地域によっては、雨水をトイレ用水や散水などの限られた用途で利用することもあります。


 

選択肢 イ

1系統の排水管に対し、2つ以上の排水トラップを直列に設置することは、排水の流れを良くする効果がある

 

×不適切です。

1系統の排水管に対し、2つ以上の排水トラップを直列に設置することを二重トラップといいます。

この設置方法は排水の流れを悪くしてしまうことから禁止されています。

つまり、1系統の排水管に対し、2つ以上の排水トラップを直列に設置することは、排水の流れを悪くしてしまうので、禁止されています。よってこの選択肢は不適切です。


 

選択肢 ウ

排水管内の圧力変動によって、トラップの封水が流出したり、長期間排水がされず、トラップの封水が蒸発してしまうことをトラップの破封という。

 

〇適切です。

トラップについて、まとめシートでは以下の通り解説しています。 

排水トラップは、下水の臭いや虫、小動物が室内に入ってくるのを防ぐために排水管の一部に設置されます。

トラップは排水した水の一定量が自然と留まる形となっており、この溜まった水のことを封水といいます。この封水がなくなることを破封といいます。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。


 

以上から、誤っている選択肢はイの1つですので、正解は選択肢②となります。

 

ぜひ関連解説もあわせてご確認いただければと思います。

 

★関連解説★

排水設備・通気設備(令和5年 第17問)

 

 

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