賃貸不動産経営管理士試験まで、あと182日です。

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今日は、令和4年度 第10問について解説します。

令和4年度賃貸不動産経営管理士試験 第10問

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改定版)」(国土交通省住宅局平成23年8月。以下、各問において「原状回復ガイドライン」という。)に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。

 

ア 借主の負担は、建物、設備等の経過年数を考慮して決定するものとし、経過年数による減価割合は、償却年数経過後の残存価値が10%となるようにして算定する。

イ 中古物件の賃貸借契約であって、入居直前に設備等の交換を行っていない場合、入居時点の設備等の価値は、貸主又は管理業者が決定する。

ウ 借主が通常の住まい方をしていても発生する損耗であっても、その後の借主の管理が悪く、損耗が拡大したと考えられるものは、借主が原状回復費用を全額負担する。

エ 経過年数を超えた設備等であっても、継続して賃貸住宅の設備等として使用可能なものを借主が故意又は過失により破損した場合、借主は新品に交換する費用を負担する。

 

① なし

② 1つ

③ 2つ

④ 3つ

 

解説

「原状回復ガイドライン」に関する問題です。

国土交通省のサイトもあわせて確認するとより理解が深まりますので、ぜひ解説と一緒にご確認ください。

 

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢 ア

「不適切」

まとめシートでは、以下のように解説しています。

このとおり、年数が経つほど借主の負担割合が減少していきます。

そして、最終的な残存価値が1円となるようにして借主の負担を算出します。

選択肢では「残存価値が10%となるように」算出するとしていますので、この選択肢は不適切です。

 

選択肢 イ

「不適切」

まとめシートでは、以下のように解説しています。

入居時点の設備等の価値は「設備等の状況に合わせて」「協議」により決まることがわかります。

選択肢では「貸主又は管理業者が決定」するとしていますので、この選択肢は不適切です。

参考)原状回復ガイドライン(第1章Ⅱ.3(2)②)より:入居時点の状態でグラフの出発点をどこにするかは、契約当事者が確認のうえ、予め協議して決定することが適当である。例えば、入居直前に設備等の交換を行った場合には、グラフは価値100%が出発点となるが、そうでない場合には、当該賃貸住宅の建築後経過年数や個々の損耗等を勘案して1円を下限に適宜グラフを決定することとなる。

 

選択肢 ウ

「不適切」

まとめシートでは、以下のように解説しています。

「借主の管理が悪く、損耗が拡大したと考えられるもの」についての費用の負担は借主とされていますね。

しかしながら、借主の負担となるのはあくまでも借主の責任によって損耗が発生・拡大した部分についてのみです。

さらに、経過年数を考慮するケースも考えられることから、選択肢のように「借主が原状回復費用を全額負担」することにはなりません。よってこの選択肢は不適切です。

 

選択肢 エ

「不適切」

経過年数を超えているものの、まだ使用可能な設備等を借主が破損してしまった場合には、機能していた状態まで回復させるための費用を借主が負担するとされています。

選択肢では、借主は「新品に交換」する費用を負担するとなっていますので、この選択肢は不適切です。

以上から、適切なものは「なし」ですので、正解は① なしとなります。

 

原状回復ガイドラインに関する問題は例年複数問出題されています。

また、適切(または不適切)なものの個数を問うものはR4年、R5年試験において連続で出題さ

れていますので、しっかりとおさえておきたいですね。

間違えた方もぜひ、この機会に理解を深めていただければと思います。

 

 

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