今日は、令和3年度 第13問について解説します。
賃貸住宅の耐震改修方法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 木造において、基礎と土台、柱と梁を金物で緊結して補強する。
② 木造において、壁や開口部を構造パネルや筋かい等で補強する。
③ 木造において、地震力を吸収する制震装置(ダンパー)を取り付けても効果がない。
④ 鉄筋コンクリート造において、耐震壁や筋かいを増設する。
解説
耐震改修に関する問題です。
それではさっそく選択肢をみていきましょう。
選択肢 ①
木造において、基礎と土台、柱と梁を金物で緊結して補強する。
〇適切です。
耐震改修の方法(緊結)について、まとめシートでは以下の通り解説しています。
木造や軽量鉄骨造の耐震改修方法として、基礎と土台、柱や梁といった接合部分を、羽子板ボルトや筋かいプレートのような金物を緊結して補強する方法があります。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ②
木造において、壁や開口部を構造パネルや筋かい等で補強する。
〇適切です。
耐震改修の方法(開口部の補強)について、まとめシートでは以下の通り解説しています。
木造や軽量鉄骨造の耐震改修方法として、構造パネルなどにより既存の壁を補強したり、筋かいなどにより開放部を補強する方法があります。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ③
木造において、地震力を吸収する制震装置(ダンパー)を取り付けても効果がない。
×不適切です。
耐震改修の方法(ダンパーの取り付け)について、まとめシートでは以下の通り解説しています。
ダンパーを設けた構造方式は、制振(制震)構造といいます。制振(制震)構造は、木造の建物の耐震改修にも向いている構造です。
つまり、木造において、地震力を吸収する制震装置(ダンパー)を取り付けることは効果があります。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ④
鉄筋コンクリート造において、耐震壁や筋かいを増設する。
〇適切です。
鉄筋コンクリート造の改修方法について、まとめシートでは以下の通り解説しています。
鉄筋コンクリート造(SRC)の耐震改修方法として、耐震壁を増設したり、鉄骨ブレース(筋かい)を設置して建物の強度を向上させる方法があります。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
以上から、正解は選択肢③となります。
ぜひ関連解説もあわせてご確認いただければと思います。
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