今日は、令和1年度 第11問について解説します。

令和1年度賃貸不動産経営管理士試験 第11

借主の募集のために行う広告に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法及び不当景品類及び不当表示防止法に基づく不動産の表示に関する公正競争規約(以下、各問において「不動産の表示に関する公正競争規約」という。)によれば、適切なものはいくつあるか。

 

ア  自転車による所要時間は、走行に通常要する時間の表示に加え、道路距離を明示する。


イ 中古賃貸マンションとは、建築後3年以上経過し、または居住の用に供されたことがあるマンションであって、住戸ごとに、賃貸するもののことである。

ウ  物件は存在するが、実際には取引することができない物件に関する表示をしてはならない。

 

エ インターネット広告の場合、不注意により契約済み物件を削除せず広告の更新予定日後も掲載し続けることは、「おとり広告」に該当しない。

1  1つ

2  2つ

3  3つ

4  4つ

 

 

 

解説

募集広告に関する問題です。

 

それではさっそく選択肢を確認しましょう。

 


選択肢 ア

自転車による所要時間は、走行に通常要する時間の表示に加え、道路距離を明示する。

 

〇適切です。

選択肢の説明の通り、自転車による所要時間を表示するときは、道路距離を明示するのに併せ、走行に通常要する時間を明記する必要がありますので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 イ

中古賃貸マンションとは、建築後3年以上経過し、または居住の用に供されたことがあるマンションであって、住戸ごとに、賃貸するもののことである。

 

×不適切です

不動産の表示に関する公正競争規約において、中古とは建築後1年以上経過したものまたは居住の用に供されたことがあるものとされています。

また、マンションとは鉄筋コンクリート造その他壁画な建物で、一棟の建物が構造上数個の部分に区画され、それぞれ独立して居住用に供されるものをいいます。

つまり、中古賃貸マンションとは、建築後1年以上経過し、または居住の用に供されたことがあるマンションであって、住戸ごとに、賃貸するもののことです。よってこの選択肢は不適切です。

 

 


選択肢 ウ

物件は存在するが、実際には取引することができない物件に関する表示をしてはならない。

 

〇適切です。

取引の対象ではない物件や、取引の意思がない物件を広告することはおとり広告に該当し、禁止されています。
物件の内容が事実で、実在する物件であるかどうかは関係ありません。

選択肢の説明の通り、実際には取引することができない物件に関する表示をしてはいけませんので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 エ

インターネット広告の場合、不注意により契約済み物件を削除せず広告の更新予定日後も掲載し続けることは、「おとり広告」に該当しない

 

×不適切です

取引の対象ではない物件や、取引の意思がない物件を広告することはおとり広告に該当しますが、成約済みの物件についても、実際には取引の対象ではありません。
例え不注意によるものであっても、速やかに広告を削除せずに掲載し続けることは、おとり広告に該当することになります。

つまり、インターネット広告の場合、不注意により契約済み物件を削除せず広告の更新予定日後も掲載し続けることは、「おとり広告」に該当します。よってこの選択肢は不適切です。


 

以上から、適切な選択肢はア、ウの2つですので、正解は選択肢②となります。

 

★関連解説★

不動産広告の表示方法(R2 第18問)

おとり広告等(R3年 第44問)

募集広告(R5年 第44問)

 

 

 

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