今日は、令和1年度 第28問について解説します。
建築基準法の採光規定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
① 事務所や店舗用の建築物に対しては、採光規定が適用される。
② 採光規定が適用されない建築物を住宅に用途を変更して改築する場合、採光規定による制限をいかに充足するかが問題となることが多い。
③ 住宅の居室では、開口部の面積のうち、採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積の7分の1以上としなければならない。
④ 襖など常に開放できるもので間仕切られた2つの居室は、採光規定上、1室とみなすことができる。
解説
建築基準法の採光規定に関する問題です。
それではさっそく選択肢を確認しましょう。
選択肢 ①
事務所や店舗用の建築物に対しては、採光規定が適用される。
×不適切です
住宅の居室においては、採光に有効な開口部の面積が床面積の7分の1以上であることが原則とされていますが、事務所や店舗などには、この採光規定は適用されません。
よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ②
採光規定が適用されない建築物を住宅に用途を変更して改築する場合、採光規定による制限をいかに充足するかが問題となることが多い。
〇適切です。
選択肢の説明の通り、採光規定が適用されない建築物を住宅に用途を変更して改築する場合、採光規定による制限をいかに充足するかが問題となることが多いので、この選択肢は適切です。
なお、襖や障子など常に開放できるもので間仕切りされた2つの居室については、採光規定上、1室とみなすことができます。
選択肢 ③
住宅の居室では、開口部の面積のうち、採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積の7分の1以上としなければならない。
〇適切です。(※例外もあるため、注意が必要です)
選択肢の説明の通り、原則として住宅の居室では、開口部の面積のうち、採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積の7分の1以上としなければならないので、この選択肢は適切です。
ただし、一定の要件を満たす場合には10分の1まで緩和されることがありますので、注意が必要です。
令和6年度試験では「住宅の居室では、床面積の7分の1以上の採光に有効な開口部を設けなければならないが、一定の要件を満たせば 10 分の1まで緩和される。(適切)」という出題がされています。
選択肢 ④
襖など常に開放できるもので間仕切られた2つの居室は、採光規定上、1室とみなすことができる。
〇適切です。
選択肢の説明の通り、襖など常に開放できるもので間仕切られた2つの居室は、採光規定上、1室とみなすことができるので、この選択肢は適切です。
以上から、正解は選択肢①となります。
ぜひ関連解説もあわせてご確認いただければと思います。
★関連解説★
2024年度版 一発合格まとめシート
2025年版は準備中です