ブログを見ていただきありがとうございます。
過去問解説を毎日更新していますので、ブックマークいただけると幸いです。
今日は、令和4年度 第50問について解説します。
プロパティマネジメント業務とアセットマネジメント業務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
①プロパティマネージャーは、自らの業務に合理性があることについて、説明責任を負担しており、説明責任を果たすための客観的な根拠を準備しておかなければならない。
②可能な限り既存の借主が退出しないように引き留め、維持しておくことは、アセットマネージャーの責任となる。
③不動産投資について、資金運用の計画、決定・実施、実施の管理を行うのがプロパティマネジメントである。
④アセットマネージャーはプロパティマネージャーの指示のもとに、アセットマネジメント業務を担当する。
解説
プロパティマネジメントとアセットマネジメントに関する問題です。
まずは、アセットマネジメント(アセットマネージャー)とは、プロパティマネジメント(プロパティマネージャー)とは何か、という前提からおさえておきましょう。
まとめシートでは、このように解説しています。
アセットマネジメントとは、不動産投資について資金運用の計画、決定・実施、実施の管理などの業務を行うことをいい、それらを行う専門家のことをアセットマネージャーといいます。
プロパティマネジメントとは、実際の賃貸管理・運営を行う業務のことで、それらを行う専門家のことをプロパティマネージャーといいます。プロパティマネージャーは、アセットマネージャーから委託を受けてその業務を行います。
それでは選択肢をみていきましょう。
選択肢①
「適切」
プロパティマネジメントは投資家のために行われる業務です。投資家はいつも同じではなく、入れ替わることがあるため、プロパティマネージャーは賃貸管理・運営の専門家として、その業務のすべてについて合理性を説明できるようにしておく必要があります。そしてその説明責任を果たすためには、業務に合理性があることの客観的な根拠を常に準備しておかなければならないといえます。よって、この選択肢は適切です。
選択肢②
「不適切」
借主が出ていかないように引き留め維持することは、賃貸管理・運営に関する業務ですね。ということは、実際の賃貸管理・運営業務を行うプロパティマネージャーの責務といえます。選択肢では、「アセットマネージャー」の責務と書いていますので、この選択肢は不適切です。
なお、借主の維持はテナントリテンションといい、プロパティマネジメント業務の中でも重要性の高い「調査・提案業務」に含まれているものです。
選択肢③
「不適切」
不動産投資について資金運用の計画、決定・実施、実施の管理を行うのはアセットマネジメントです。
選択肢ではこれらが「プロパティマネジメント」であると書いているので、この選択肢は不適切です。
選択肢④
「不適切」
プロパティマネージャーは、アセットマネージャーから委託を受けて、その指示のもとにプロパティマネジメント業務を行います。選択肢では「プロパティマネージャーの指示のもとにアセットマネジメント業務を担当する」と逆に書いているので、この選択肢は不適切です。
なお、まとめシートではアセットマネジメント業務について次のようにまとめています。
以上から、正解は選択肢①となります。
この問題は、プロパティマネジメントとアセットマネジメントの用語が入れ替わって出題されていますね。賃貸不動産経営管理士試験では、このように用語が入れ替わって出題されることがありますが、過去問を繰り返し解くことによって、出題傾向に慣れることができますので、ぜひ本ブログもお役立てください。
ところでこの問題、最初にある
この2つの図を見ただけでも、正解に近づけると思いませんか?
一発合格まとめシートは、このように一目でわかる、覚えてしまう工夫がぎゅっとつまったテキストです。
ぜひ下のリンクから立ち読みしてみてください。
2024年度版 一発合格まとめシート
好評発売中!