今日は、令和4年度 第29問について解説します。
管理業法の制定背景や概要に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
① 民間主体が保有する賃貸住宅のストック数は近年、減少傾向にある。
② 近年では、建物所有者自ら賃貸住宅管理業務のすべてを実施する者が増加し、賃貸住宅管理業者に業務を委託する所有者が減少している。
③ 管理業法は、賃貸住宅管理業を営む者についての登録制度を設け、また、サブリース事業を規制する法律であり、特定転貸事業者には賃貸住宅管理業の登録を受ける義務が課せられることはない。
④ 管理業法において、サブリース事業に対しては、行政による指示、業務停止等の監督処分がされ、また、罰則が科されることによって、事業の適正化の実効性が確保されるものとされているが、サブリース事業の適正化を図るための規定の適用対象は特定転貸事業者に限定されない。
解説
賃貸住宅管理業法の制定背景およびその概要に関する問題です。
それではさっそく選択肢を確認しましょう。
選択肢 ①
民間主体が保有する賃貸住宅のストック数は近年、減少傾向にある。
×不適切です。
民間主体が保有する賃貸住宅のストック数は、近年減少傾向にはなく、むしろ増加傾向にあります。
また、平成30年時点では、住宅ストック総数(居住世帯のある住宅)約5,360万戸のうち、約1/4強の1,530万戸を占めています。
つまり、民間主体が保有する賃貸住宅のストック数は近年、増加傾向にあります。よってこの選択肢は不適切です。
ちなみに、最新(令和5年)の土地統計調査の結果が公表されましたので、令和7年度からの試験には、最新のデータが採用されると考えられます。
令和7年度試験を受験予定の方は、ご注意いただければと思います。このブログも、次年度に最新情報に更新予定です。
選択肢 ②
近年では、建物所有者自ら賃貸住宅管理業務のすべてを実施する者が増加し、賃貸住宅管理業者に業務を委託する所有者が減少している。
×不適切です。
賃貸住宅管理業者に業務を委託する所有者はむしろ増加しています。
現代の賃貸経営では、管理業務が複雑化しており、専門知識を持つ賃貸住宅管理業者に委託するオーナーが増加しているのが現状です。
このため、建物所有者自らが全ての業務を行うケースは減少傾向にあります。
つまり、近年では、建物所有者自ら賃貸住宅管理業務のすべてを実施する者が減少し、賃貸住宅管理業者に業務を委託する所有者が増加しています。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ③
管理業法は、賃貸住宅管理業を営む者についての登録制度を設け、また、サブリース事業を規制する法律であり、特定転貸事業者には賃貸住宅管理業の登録を受ける義務が課せられることはない。
×不適切です。
管理業務を行う特定転貸事業者も、登録の対象となります。管理戸数200戸以上の規模で管理業務を行う場合は、登録を受ける義務があります。
つまり、管理業法は、賃貸住宅管理業を営む者についての登録制度を設け、また、サブリース事業を規制する法律であり、さらに一定規模以上の管理業務を行う特定転貸事業者には賃貸住宅管理業の登録を受ける義務があります。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ④
管理業法において、サブリース事業に対しては、行政による指示、業務停止等の監督処分がされ、また、罰則が科されることによって、事業の適正化の実効性が確保されるものとされているが、サブリース事業の適正化を図るための規定の適用対象は特定転貸事業者に限定されない。
〇適切です。
賃貸住宅管理業法は、サブリース事業の適正化のための措置として、特定転貸事業者(サブリース業者)も守るべき規律として定められています。
また、不当な勧誘等の禁止や誇大広告の禁止については、特定転貸事業者だけでなくサブリース契約締結の勧誘をする勧誘者もその規制の対象となります。
選択肢の説明通り、サブリース事業の適正化を図るための規定の適用対象は特定転貸事業者に限定されていませんので、この選択肢は適切です。
以上から、正解は選択肢④になります。
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