今日は、令和4年度 第16問について解説します。

令和4年度賃貸不動産経営管理士試験 第16

屋上や外壁からの雨水の浸入に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

 

① 屋上や屋根からの雨水の浸入は、防水部材の劣化や破損によって生ずるものやコンクリート等の構造部材のクラックや破損によるものなどであるが、いずれの場合も部分補修で十分である。

 

② 出窓からの雨水の浸入は、出窓の屋根と外壁との取り合い箇所やサッシ周りが主な原因となることが多い。

 

③ 外壁がタイル張りの場合は、タイルの剥がれやクラック、目地やコーキングの劣化に起因する漏水は発生しにくい。

 

④ レンジフード、浴室、トイレの換気扇の排気口からの雨水の浸入による漏水は発生しにくい。

 

 

 

解説

賃貸住宅の管理の実務のうち、雨水の浸入に関する問題です。

 

それではさっそく選択肢をみていきましょう。


 

選択肢 ①

屋上や屋根からの雨水の浸入は、防水部材の劣化や破損によって生ずるものやコンクリート等の構造部材のクラックや破損によるものなどであるが、いずれの場合も部分補修で十分である

 

×不適切です。

雨水の漏水について、まとめシートでは以下の通り解説しています。

屋上や屋根、庇(ひさし)からの漏水は、防水部分の劣化や破損、構造部材のクラック(ひび割れや亀裂のことです)や破損、雨水排水設備の不良などが原因として考えられます。

いずれの場合でも、部分補修で漏水を止めるのは難しく、劣化の進行具合に応じて大規模な修繕が必要となる場合もあります。

つまり、屋上や屋根からの雨水の浸入は、防水部材の劣化や破損によって生ずるものやコンクリート等の構造部材のクラックや破損によるものなどであるが、いずれの場合も部分補修では不十分なことが多く、場合によっては大規模な修繕が必要となることもあります。よってこの選択肢は不適切です。


 

選択肢 ②

出窓からの雨水の浸入は、出窓の屋根と外壁との取り合い箇所やサッシ周りが主な原因となることが多い。

 

〇適切です。

出窓周りの雨水の浸入は、屋根と外壁の接合部分やサッシ周辺の不備が原因となることがよくあります。

出窓は構造的に風雨や日光の影響を受けやすい箇所であり、これらの部分が浸入リスクが高いため、特に注意が必要です。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。


 

選択肢 ③

外壁がタイル張りの場合は、タイルの剥がれやクラック、目地やコーキングの劣化に起因する漏水は発生しにくい

 

×不適切です。

タイル張りの外壁の場合、タイルの剥がれや目地、コーキングの劣化は漏水の原因となります。

つまり、外壁がタイル張りの場合は、タイルの剥がれやクラック、目地やコーキングの劣化に起因する漏水が発生することがあります。よってこの選択肢は不適切です。


 

選択肢 ④

レンジフード、浴室、トイレの換気扇の排気口からの雨水の浸入による漏水は発生しにくい

 

×不適切です。

レンジフードや浴室、トイレの換気扇は外部に開口しているため、風雨が強いときなどは排気口から雨水が浸入することがあります。

つまり、レンジフード、浴室、トイレの換気扇の排気口からの雨水の浸入による漏水が発生することがあります


 

以上から、正解は選択肢②になります。

 

ぜひ関連解説もあわせてご確認いただければと思います。

 

★関連解説★

賃貸住宅の管理(維持保全など)(R4年 第7問)

外壁の劣化現象(R4年 第17問) 

建物の屋根や外壁、漏水など(R5年 第15問)

建物の屋根や外壁(劣化と点検)(R5年 第16問)

 

 

 

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