今日は、令和3年度 第18問について解説します。
給水設備・給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 水道直結方式のうち直結増圧方式は、水道本管から分岐して引き込んだ上水を増圧給水ポンプで各住居へ直接給水する方式である。
② さや管ヘッダー方式は、台所と浴室等、同時に2か所以上で使用しても水量や水圧の変動が少ない。
③ 受水槽の天井、底又は周壁は、建物の躯体と兼用することができる。
④ ガス給湯機に表示される号数は、1分間に現状の水温+25℃のお湯をどれだけの量(リットル)を出すことができるかを表した数値である。
解説
給水設備・給湯設備に関する問題です。
それではさっそく選択肢をみていきましょう。
選択肢 ①
水道直結方式のうち直結増圧方式は、水道本管から分岐して引き込んだ上水を増圧給水ポンプで各住居へ直接給水する方式である。
〇適切です。
給水方式は、水道直結方式(水道本管から分岐した給水管によって各住戸へ直接給水)と、受水槽方式(いったん水槽に水を貯めてから各住戸へ給水)があります。
水道直結方式のうち、直結増圧方式について、まとめシートでは以下の通り解説しています。
直結増圧方式は、水道本管から引き込んだ上水を増圧給水ポンプで加圧して各住戸へ直接給水する方式です。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ②
さや管ヘッダー方式は、台所と浴室等、同時に2か所以上で使用しても水量や水圧の変動が少ない。
〇適切です。
室内の配管方式には、先分岐方式とさや管ヘッダー方式があります。
さや管ヘッダー方式は、ヘッダーから管をタコ足状に分配して各機器に単独接続させる方式です。
水量や水圧の安定性に優れているため、複数の場所で同時に使用しても影響が少ないです。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ③
受水槽の天井、底又は周壁は、建物の躯体と兼用することができる。
×不適切です。
受水槽は、完全に密封されていない開放水槽のため、水槽内の水が汚染されないように、設置に関して次のような規定があります。
①外部から受水槽の天井、底、周壁の保守点検を容易かつ安全に行うことができるようにする(具体的には、周壁と底部からは60㎝以上、天井(上部)からは100㎝以上、建物の躯体などから距離を確保して設置することとなっています。)
②受水槽の天井、底、周壁は、建物の躯体と兼用しない
③内部には飲用水の配管以外の配管設備を設けない
④内部の保守点検を容易かつ安全に行うことができる位置に直径60㎝以上のマンホールを設ける
つまり、受水槽の天井、底又は周壁は、建物の躯体と兼用することができません。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ④
ガス給湯機に表示される号数は、1分間に現状の水温+25℃のお湯をどれだけの量(リットル)を出すことができるかを表した数値である。
〇適切です。
ガス給湯器の出湯能力は、号数で表されます。
号数は、水温プラス25℃のお湯を1分間で何リットル出すことができるかの給湯能力を示しており、例えば、20号の給湯器は、水温プラス25℃のお湯を1分間に20リットル給湯できます。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
以上から、正解は選択肢③となります。
ぜひ関連解説もあわせてご確認いただければと思います。
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