今日は、財務・会計のR6 第11問について解説します。
当期末に、新たに長期借入(借入後 60 カ月にわたって元利均等弁済)を行い、その資金全額で無形固定資産を購入したとする。他の条件を一定とするとき、この取引による財務諸表および財務指標への影響に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 1年内返済予定長期借入金が増えるので、流動比率は低下する。
イ 借入と投資が相殺されるので、投資活動によるキャッシュ・フローおよび財務活動によるキャッシュ・フローには影響しない。
ウ 固定資産が増加するため、固定比率は改善する。
エ 自己資本には影響しないため、自己資本比率は変化しない。
解説
経営分析に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。
それでは選択肢をみていきましょう。
選択肢ア:その通りです。
元利均等弁済とは、毎月返済する金額を一定にして借入金を返済する方法です。
今回は、長期借入を行ったものの、 60 カ月にわたる元利均等弁済のため、1年以内に返済を予定する分を「1年内返済予定長期借入金」として、固定負債から流動負債に振り替える必要があります。
流動負債が増えるので、流動比率は低下することになります。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢イ:誤りです。
借入を行った場合、財務活動によるキャッシュ・フローはプラスになります。
また、無形固定資産を購入した場合、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなります。
よって、この選択肢は×です。
選択肢ウ:誤りです。
固定比率は、固定資産のための資金が、自己資本でどれだけ賄われているかを表す指標ですが、小さいほど安全とされています。
固定負債の増加は固定比率を高めることにつながり、これは改善ではなく悪化となります。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エ:誤りです。
借入金の借入は自己資本には影響を及ぼしませんが、負債が増加するので、自己資本率は低下します。
よって、この選択肢は×です。
以上から、正解は選択肢エとなります。
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