【過去問解説(経営情報システム)】R6 第16問 開発見積り

今日は、経営情報システムのR6第16問について解説します。

 R6 経営情報システム 第16問

 システム開発やソフトウェア開発において、工数やコストの面から開発規模を見積もることは重要である。以下の記述のうち、最も適切なものはどれか。

ア CoBRA法とは、LOC法で算出されたソフトウェア規模に補正係数を掛け合わせて開発規模を見積もる方法である。
イ COCOMO法とは、データの構造や流れに着目してソフトウェアの開発規模を見積もる方法である。 
ウ COSMIC法とは、開発工数が開発規模に比例すると仮定するとともに、さまざまな変動要因によって工数増加が発生することを加味して開発規模を見積もる方法である。 
エ ファンクションポイント法とは、開発するシステムの入力や出力などの機能を抽出し、それぞれの難易度や複雑さに応じて重み付けし点数化することによって、ソフトウェアの開発規模を見積もる方法である。
オ 類推法とは、WBSで洗い出された作業単位ごとに工数を見積もり、この合計をシステム全体の工数と考えて開発規模を見積もる方法である。

解説

開発見積りに関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。
本選択肢はCOCOMO法に関する説明です。
CoBRA法は、コストを⽬的変数、規模や環境要因などを説明変数とし、それらの関係を定式化するパラメトリック法の1つで、⾒積り熟練者の経験、知識、勘を「コスト変動要因」として抽出し定量化した⾒積り⽅法です。

よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:誤りです。
COCOMO(COnstructive COst MOdel)は統計的⼿法を使った⾒積り⽅法で、開発するソフトウェアの予想されるコード⾏数やエンジニアの能⼒などを考慮して、開発に必要な⼯数、期間、要員、⽣産性を算出する⽅法です。

よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:誤りです。
本選択肢はCoBRA法に関する説明です。
COSMIC 法は、データ移動の数を数えることで機能規模を測定する方法です。

よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:その通りです。
ファンクションポイント法は、ソフトウェアが持つ機能ごとに開発規模を⾒積もる⽅法です。機能ごとに⾒積りがわかるため、ユーザーの理解を得やすいのが特徴です。

よって、この選択肢は〇です。

選択肢オ:誤りです。
類推法は過去の事例や経験から類推する⾒積り⽅法です。全体のリソース量を⾒積もってから個々の作業に配分する⽅法で、プロジェクト初期から利⽤可能な⾒積り⽅法ですが、⾒積もる⼈の能⼒に精度が⼤きく依存してしまいます。

よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢エとなります。

 

 

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