今日は、企業経営論のR6第37問について解説します。
価格設定に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 価格バンドリングでは、バンドリングされる2つの商品間におけるカニバリゼーションを避けるため、商品間の品質や価格などの差を十分に大きくしておく必要がある。
イ キャプティブ・プライシングは例えばプリンターとインクカードリッジのような組み合わせにおいて、プリンターの価格を安く設定して購入を促し、インクカードリッジで利益を確保していこうとする価格戦略である。
ウ ダイナミック・プライシングは、宿泊や航空のサービスなどの需給に大きな変化が生じやすいカテゴリーでは適用されるが、自動販売機や小売店頭で販売されるような需給の変化が小さいカテゴリーでは適用されない。
エ フリーミアムは、スマートフォンなどの高価格商品においては当該ブランドを選択する吸引力になりうるが、ファストフードのコーヒーなどの低価格商品においては当該店舗に来店する吸引力になりにくい。
解説
価格戦略に関する問題です。
それでは選択肢をみていきましょう。
選択肢ア:誤りです。
価格バンドリングは、商品間の品質や価格で組み合わせる商品に差をつけるのではなく、お互いの商品やサービスが補完的であったり無関係なもの組み合わせます。
マクドナルドのハンバーガーやポテト、ドリンクのセット販売などが典型的です。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イ:その通りです。
キャプティブ・プライシングは本体価格を安く設定し、消耗品で利益を出す方式です。
プリンターとインクはこの典型です。他にもカミソリと替え刃などでも同様の戦略が適用される場合があります。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢ウ:誤りです。
ダイナミック・プライシングはAI技術の発展により、自動販売機などでも実施されています。
例として、コカ・コーラ社では2023年末にダイナミック・プライシングが適用された自動販売機が一部導入が決定されました。
※読売オンライン:https://www.yomiuri.co.jp/economy/20231213-OYT1T50226/
よって、この選択肢は×です。
選択肢エ:誤りです。
フリーミアムは基本サービスを無料にして、高度なサービスを有料で提供する方式です。
通常はデジタルコンテンツに適用されることが多いですが、ファストフード店でも適用事例があります。
例えば2009年の日本マクドナルド社における、朝の特定時間に無料コーヒーを適用した例などがフリーミアムに該当すると言われています。
よって、この選択肢は×です。
以上から、正解は選択肢イとなります。
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