今日は、企業経営理論のR4 第30問について解説します。
流通チャネルの構造に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 流通チャネルの開閉基準とは、メーカーが取引をする各流通業者にどれだけの数の商品を卸すかの尺度であり、当該地域におけるメーカーの出荷総額に占める卸・小売の販売シェアを意味する。
イ 流通チャネルの広狭基準とは、メーカーが特定地域内においてどれだけの数の小売企業を通じて自社の商品を販売するかの尺度であり、開放的流通、選択的流通、排他的流通に分けるために用いられる。
ウ 流通チャネルの長短基準とは、物流ルートの時間的・物理的長さに関する尺度であり、輸送と保管の機能を含めたロジスティクス全体の物流効率を考慮する際に用いられる。
エ 流通チャネルの付加価値基準とは、卸段階と小売段階においてどれだけの付加価値が生み出されているかに関する尺度であり、卸段階と小売段階の販売額の比率として算出される。
解説
流通チャネルの構造に関する問題です。
チャネル戦略については、まとめシートで以下の通り解説しています。
それでは選択肢をみていきましょう。
選択肢ア:誤りです。開閉基準とは、例えば排他的チャネルは、チャネルの幅を狭くし流通業者を限定するなどのように、流通の相手への依存度に関連するものです。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イ:その通りです。チャネルは、その幅に応じて、開放的チャネル、選択的チャネル、排他的チャネルに分類することができ、前者の方が幅が広く浅く、後者の方が深く狭くなります。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢ウ:誤りです。チャネルの長さとは、物流ルートの時間的・物理的長さではなく、サプライヤー、メーカー、卸、小売といったようなサプライチェーンの段階の数を表しています。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エ:誤りです。卸売段階と小売段階の販売額の比率は「長短基準」によって表されます。尚、長短基準については、少し専門的な知識なので学習の優先度は下げて良いでしょう。
よって、この選択肢は×です。
以上から、正解は選択肢イとなります。
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