今回は経営情報システムのH29年第16問のデータベースに関する問題について解説します。
H29 情報 第16問
データベースに蓄積されたデータを有効活用するためにデータウェアハウスの構築が求められている。
データウェアハウスの構築、運用あるいはデータ分析手法などに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア BI(Business Intelligence)ツールとは、人工知能のアルゴリズムを開発するソフトウェアをいう。
イ ETL(Extract/Transform/Load)とは、時系列処理のデータ変換を行うアルゴリズムをいい、将来の販売動向のシミュレーションなどを行うことができる。
ウ 大量かつ多様な形式のデータを処理するデータベースで、RDBとは異なるデータ構造を扱うものにNoSQLデータベースがある。
エ データマイニングとは、データの特性に応じてRDBのスキーマ定義を最適化することをいう。
それでは早速、それぞれの選択肢を見てみましょう。
選択肢アのBIツールは企業に蓄積されたデータを集めて分析して、企業の意思決定を助けるツールで、人工知能のアルゴリズムを開発するソフトウェアではないため×です。
選択肢イの、ETLについては、もし用語の意味を知らない場合、いったんパスして次の問題に進みます。
選択肢ウのNoSQLは、説明の通り大量かつ多様な形式のデータを処理するデータベースで、RDBとは構造が異なりますので、この選択肢は〇です。
選択肢エのデータマイニングは、大容量のデータを解析することでそのデータの中に隠された法則や関係性を探すための手法です。
「データの特性に応じてRDBのスキーマ定義を最適化する」という意味は特にありませんので、この選択肢は×です。
選択肢イはいったんパスしましたが、選択肢ウが明らかに〇なので、×だろうと判断できます。
ちなみに、ETLとは、企業内の複数のシステムに蓄積されたデータを抽出(Extract)し、抽出したデータをデータウェアハウスなどで使いやすいように変換・加工(Transform)した上で、データベースに書き込む(Load)ソフトウェアのことです。
以上から、正解は選択肢ウとなります。
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