今日は企業経営理論H27第4問からポーターの戦略論の5フォース理論に関する問題について解説します。
H27 第4問
自社の仕入先および顧客に対する交渉力に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 今まで仕入先から調達していた部品の内製の割合を高めていく場合は、自社の仕入先に対する交渉力は弱くなる。
イ 希少価値の高い原材料を仕入れている場合は、自社の仕入先に対する交渉力は強くなる。
ウ 顧客が他社製品へ乗り換える際に多大なコストが発生する場合は、自社の顧客に対する交渉力は強くなる。
エ 仕入先の売上高に占める自社の割合が高い場合は、自社の交渉力は弱くなる。
オ 自社が顧客の意思決定を左右できるような場合は、仕入先に対する交渉力は弱くなる。
解説
この問題では、5フォース理論の買い手の交渉力と売り手の交渉力について問われています。
それでは早速各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アは、部品の内製の割合を高めていくと、別に仕入先から仕入れなくても良くなるので、仕入先に対する交渉力は強くなります。よってこの選択肢は×です。
選択肢イは、希少価値の高い原材料を仕入れている場合、その仕入先から入手できなければ、製品が作れなくなってしまう可能性があり、仕入先に対する交渉力は弱くなります。よってこの選択肢は×です。
選択肢ウは、その通りで、スイッチングコストが発生すると交渉力は強くなります。
選択肢エは、自社が仕入先にとって得意先であれば、自社が取引をやめると、仕入先は売上が大きく減ってしまうため、自社の交渉力は強くなります。よってこの選択肢は×です。
選択肢オは、自社が顧客の意思決定を左右できると、仕入先にとって自社は重要な取引先となるため、自社の交渉力は強くなります。よってこの選択肢は×です。
以上から正解は選択肢ウとなります。
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