今日は情報のH27第1問について解説します。
コンピュータは、業務に必要な各種の周辺装置を直接あるいはネットワーク経由等で接続して利用する。周辺装置を選択する場合は、各装置の特性を理解した上で、業務に適した装置を選択する必要がある。
周辺装置の特性に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア 外部記憶装置として利用される磁気ディスクは製造後にフォーマットを行わなければ利用できないが、SSDはフォーマットが不要でホットスワップ機能のもとでのディスク交換に向いている。
イ カラープリンタで画像を印刷する場合は、画像のベクターデータとともに、XGA,WXGA等の解像度に関する情報がプリンタへと指示されるので、パラレルインタフェースが使用されている。
ウ 業務用のハンディターミナルに搭載されることの多い抵抗膜方式のタッチパネルは、スマートフォンに搭載されている静電容量方式のパネルと比べ、ペンや手袋等をしていても反応し、耐久性能や耐衝撃性能が優れている。
エ 有機ELディスプレイは有機EL素子自体が発光する特性を利用し、高輝度でコントラストが高く鮮明な表示が可能で、バックライトが不要なので消費電力も少ない。
解説
コンピュータの周辺装置の特性に関する問題です。
それでは早速、各選択肢を見ていきましょう。
選択肢ア:外部記憶装置は、コンピュータに接続して利用する記憶装置で、一般に「外付けハードディスク」と呼ばれます。外部記憶装置には、記憶媒体に磁気ディスクを利用するものやフラッシュメモリを利用するものがありますが、いずれも使用時には初期化(フォーマット)を行ってOSに外部記憶装置を認識させる必要があります。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イ:jpeg、PNG、BMPなどの画像データは、「ドット(画像の点)」で出来ており、このドットで作られたデータを「ラスターデータ」といいます。一方、「ベクターデータ」はデータが「線」で構成されており、代表的なものにAdobe Illustratorで作られるeps、ai形式のデータがあります。また、カラープリンタで印刷する際には、画面解像度のXGA、WXGA等の情報は関係ありませんので、プリンターに送信されることはありません。プリンタとの接続は、以前はパラレルインターフェースが主流でしたが、近年はUSBなどの高速シリアルインターフェースが主流になっています。
よって、この選択肢は×です。
選択肢ウ:抵抗膜方式は、従来からタッチパネルで多く採用されている方式であり、ペンでの操作や手袋をしていても操作できるなどのメリットがある反面、表面が抵抗膜のフィルムで出来ているため耐久性能や耐衝撃性に劣るのが欠点です。一方でスマートフォンで採用されている静電容量方式のタッチパネルは、表面がガラスでできているために耐久性が高く、マルチタッチにも対応できるのがメリットです。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エ:有機ELディスプレイは、電圧をかけると素子自体が発光する有機EL素子を用いたディスプレイです。バックライトが不要で消費電力が少なく、高輝度でコントラストの高い鮮明な表示が可能です。
よって、この選択肢は〇です。
以上から、正解は選択肢エとなります。