今回は経営情報システムのH28年第9問のデータベースに関する問題について解説します。
H28 情報 第9問
多様な入力機器の発達、コンピュータ処理の多方面への進展により、ビッグデータと呼ばれる多様で大量のデータを扱うことが多くなった。そのような時代の要請に対応するデータベース技術に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア RDBでは、ひとつのデータベースを複数のコンピュータで分散して管理する機能はないので、ビッグデータのような多様で大量のデータは扱えない。
イ XMLデータベースとは、XMLの階層構造をRDBの階層構造にマッピングして利用するデータベースである。
ウ キーバリューデータベースは、データの構造や属性を決めるスキーマ設計をしなくても使える。
エ ビッグデータに適した NoSQLデータベースと呼ばれるものは、RDBと区別するためにその呼び名を用いているが、データ検索にはRDBと同じようにSQLを使う。
解説
それでは早速選択肢を見ていきましょう。
選択肢アのRDBは、Excelのような行や列で表すタイプのDBです。
RDBは、事前にデータベースの構造を定義する必要があるので、ビッグデータのような多様で大量なデータを扱うのは極めて難しいため、後半の記述は正しいです。
しかし、前半で「ひとつのデータベースを複数のコンピュータで分散して管理する機能はない」と断言していますが、そんなことはなく、そのような機能を備えたものはあります。
そのため、この選択肢は×となります。
選択肢イのXMLデータベースとは、XMLを扱うためのDBで、1つのデータに複数のデータが紐づけられる階層型の構造をしたDBです。XMLデータ専用のXMLデータベースをネイティブ方式、XMLデータベースに加えてRDBも扱うことができる方式をハイブリッド方式といいます。
選択肢イではハイブリッド方式について述べていますが、XMLデータベースにはネイティブ方式もあるため、この選択肢は×となります。
選択肢ウは、その通りで、特に問題はありません。
選択肢エのNoSQLデータベースは、Not only SQLの略で、XMLデータベース、オブジェクト指向DBMS、キーバリュー型データベースなど、従来のRDB以外のデータベースのことをいいます。
NoSQLデータベースは従来のRDBと異なるものですので、同じようにSQLが使えるとは限りません。そのため、この選択肢は×となります。
以上から、正解は選択肢ウとなります。
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