【過去問解説(企業経営理論)】R1 第10問 社内ベンチャー

今日は企業経営理論R1第10問の社内ベンチャーに関する問題について解説します。

 

R1 企業経営理論 第10問
社内ベンチャーに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 社内ベンチャーは、新規事業に関する「学習装置」としての機能は果たせないが、新規事業の推進と運営に必要な情報的資源を獲得して蓄積し、新規事業に挑戦する心理的エネルギーを生み出す。
イ 社内ベンチャーは、新規事業の推進と運営について、本業や既存事業からの適切な支援を得て、本業や既存事業の思考様式の枠組みの中で事業を推進するための組織である。
ウ 社内ベンチャーは、小さな独立企業のような運営を目的とするが、社内の他部門の支援を得るために自律性よりも社内の意思決定プロセスとの整合性を重視する。
エ 社内ベンチャーは、プロジェクトチームやタスクフォースとして編成されることは少ないが、その運営ではハンズオフ型のベンチャーキャピタルに比べ、親企業の関与の程度は低い。
オ 社内ベンチャーは、本業や既存事業の思考様式にとらわれない発想を生み出し、本業や既存事業と異なった事業への進出や根本的に異質な製品開発を目的として設置されることが多い。

解説

社内ベンチャーに関する問題です。
それでは早速各選択肢を見ていきましょう。

選択肢アは、「新規事業に関する「学習装置」としての機能は果たせないが」とありますが、社内ベンチャーは新規事業に関する「学習装置」としての機能を果たしますので×です。

選択肢イは、「本業や既存事業の思考様式の枠組みの中で」とありますが、社内ベンチャーは本業や既存事業の思考様式の枠組みの外で事業を推進するものですので×です。

選択肢ウは、「自律性よりも社内の意思決定プロセスとの整合性を重視する」とありますが、逆に、社内の意思決定プロセスとの整合性よりも自律性を重視すべきものですので×です。

選択肢エは、「ハンズオフ型のベンチャーキャピタルに比べ、親企業の関与の程度は低い」とありますが、そんなことはなく、ハンズオフ型のベンチャーキャピタルに比べると親企業の関与の程度は高くなります。よってこの選択肢も×です。

選択肢オはその通りで特に問題はありません。

以上から、正解は選択肢オとなります。

 

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