今回は経営情報システムのH30年第16問の開発管理に関する問題について解説します。
H30 情報 第16問
CMMI(Capability Maturity Model Integration)を使って、ソフトウェア開発組織の成熟度を5段階のレベルで表現し、開発プロセスの改善に役立てることができる。CMMIに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア CMMIで、各プロセスの特性が明確化されるとともに標準化が進み、「定義された」状態になるのは第3レベルである。
イ CMMIの第2レベルは、各プロセスがいまだアドホックかつ場当たり的で「不完全な」状態として認識される。
ウ CMMIはISOが定めた国際規格で、要求事項に合致したシステムを構築すると、各レベルに応じた認証を取得することができる。
エ CMMIは、システム・ライフサイクル全体を構想、開発、運用、保守、廃棄のプロセスに分類し、それぞれのレベルを評価するモデルである。
解説
CMMIとは、まとめシートでも解説していますが、ソフトウェア開発を中心としたプロセスの成熟度を評価するための指標のことで、システム開発を行う企業がプロセスの改善を行うためのガイドラインです。
CMMIでは、組織の製品、サービスの開発、調達能力などを「レベル1:初期」、「レベル2:管理された」、「レベル3:定義された」、「レベル4:定量的に管理された」、「レベル5:最適化している」の5段階のレベルで評価します。
それでは、これを踏まえて各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アは、その通りで、「定義された」状態になるのは第3レベルです。
念のため残りの選択肢についても見ていきましょう。
選択肢イについて、第2レベルは「管理された」であり、「不完全な」状態ではありませんので、この選択肢は×となります。
選択肢ウは、「認証を取得することができる」とありますが、CMMIは指標であり、認証を与えるようなものではありません。よってこの選択肢は×となります。
選択肢エについては、CMMIはソフトウェア開発を中心としたプロセスの成熟度を評価するための指標のことですので、この選択肢は×となります。
以上から、正解は選択肢アとなります。
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