今日は情報のR2第25問について解説します。
IoT(Internet of Things)、AI、RPA(Robotic Process Automation)などの新しい情報通信技術や考え方などが現れ、現場への適用が試みられつつある。
以下に示す情報化の取り組みについての記述の中で、RPA に関する事例として、最も適切なものはどれか。
ア ある回転寿司店では、皿にICタグを取り付けて、レーンを流れている皿の売上状況を把握し、これらのデータを蓄積することで、より正確な需要を予測することが可能となり、レーンに流すネタや量をコントロールできるようになった。
イ ある食品メーカーでは、卸売企業からPOS データの提供を受けていた。このため、卸売企業が設置したダウンロードのためのWeb サイトにアクセスして、条件を設定した上でPOS データを収集する業務があった。これは定型的な業務であるが、かなりの時間を要していた。この作業を自動化するソフトウェアを導入することで所要時間を大幅に削減することができた。
ウ あるパン屋では、レジの横にパンを自動判別するスキャナーを設置し、顧客が精算する際に自動的に判別したデータをネットワークにアップし、店舗と離れた場所からでも販売状況をリアルタイムで把握できるシステムを導入した。
エ あるラーメン店では、人型をしたロボットを導入した。顧客が顔パスアプリに写真とニックネームを事前に登録しておくと、ロボットが常連客の顔を認識し、購入履歴や来店頻度に合わせてサービスを提供することが可能となった。
解説
RPA(Robotic Process Automation)に関する問題です。RPAは、PC内で行われる定型的で反復性の高い作業を自動化できるソフトウェア・ロボットです。
それでは早速、各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アの「皿にICタグを取り付けて需要を予測する」のは、IoTを用いた売り上げ把握と需要予測に関する説明です。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イの「定型的な業務を自動化するソフトウェア」は、RPAの説明です。これまで人が行っていたPCによる定型的な事務作業は、RPAを導入することで所要時間を大幅に削減することが可能です。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢ウの「パンを自動判別し販売状況をリアルタイムで把握」するのは、AIの画像認識を応用したシステムの説明です。あらかじめパンの形状をAIに学習させておくことで、スキャナで読み取ったパンの画像データから、それがどのパンであるかを判別できるようになります。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エの「ロボットが常連客の顔を認識」するのは、選択肢ウと同様にAIの画像認識を応用したシステムの説明です。
よって、この選択肢は×です。
以上から、正解は選択肢イとなります。