【過去問解説(企業経営理論)】H27 第10問 リストラクチャリング(事業構造の再構築)

今日は企業経営理論H27第10問について解説します。

H27 企業経営理論 第10問

リストラクチャリング(事業構造の再構築)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア リストラクチャリングの一環として事業売却を行う場合は、対象となる事業の従業員に時間をかけて納得してもらい、ボトムアップで売却ステップを検討していくことが課題となる。
イ リストラクチャリングの一環として事業を子会社として独立させる場合は、各子会社に大幅に権限を委譲し、意思決定の迅速化を図ることが課題となる。
ウ リストラクチャリングを円滑に進めるうえでは、既存の取引先との取引量を増やすことを目的に、リベートや割引販売などの販売促進策を積極的に行うことが課題となる。
エ リストラクチャリングを円滑に進めるうえでは、業務プロセスを抜本的に見直すことによって業務を再設計し、業務の効率化を図ることが課題となる。
オ リストラクチャリングを円滑に進めるうえでは、従業員のモチベーションを上げていくために、ストックオプションを導入していくことが課題となる。

解説

今回は、リストラクチャリング(事業構造の再構築)に関する問題です。                                                                           ストラクチャリングとは、企業や事業の再構築のことです。通常は既存の体制から短時間で経営改善を達成する経営戦略として、組織改革や財務構造の改革、人事構造を再構築により、「短時間で企業価値を増大に資するか?」という観点で、選択肢を見ていきましょう。

選択肢アは、事業売却においては経営者の判断が優先であり、時間をかけて納得してもらボトムアップで検討する時間猶予がないのが通常なので違和感があります。
よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢イは、事業を子会社化することは意思決定の速度を高めて環境適応力を向上させる可能性があり、妥当な判断と考えられます。
よって、この選択肢は○と判断できます。

選択肢ウは、これから事業を分離するしようとする既存の取引先に対して、限りある資金を投資して関係強化を図ることは、経営の優先順位として違和感があります。
よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢エは、「業務プロセスを抜本的に見直す」ことは、事業内部の経営改善施策であり、「事業そのもの」の構造改革の下位概念であり、違和感があります。
よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢オは、株式会社の経営者や従業員が自社株を一定の行使価格で購入できるストックオプションは、成長課程にある会社においては課題となっても、リストラクチャリングの段階において優先課題というのは違和感があります。
よって、この選択肢は×と判断できます。

以上から、正解は選択肢イとなります。

 

 

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