【過去問解説(運営管理)】H29 第36問 ユニットロード(物流)

今日は運営管理のH29第36問について解説します。

H29 運営管理 第36問

物流におけるユニットロードに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 折畳み容器とは、物品を収納しないときには折り畳んでその容積を縮小できる容器のことであり、ネスティング形容器に分類される。
イ 通い容器とは、一定の企業または事業所などの間で繰り返し使用される輸送用容器のことである。
ウ パレチゼーションとは、物品をパレットに積み、パレット単位で物流を行うことであり、輸送量の増加を促す手段である。
エ 物流クレートは、小売業各社、メーカー各社が自社専用のものを使用しており、各社が共同利用できる標準化されたクレートは開発されていない。

解説

物流におけるユニットロードに関する問題です。ユニットロードとは、さまざまな形状の荷物を個別に扱うのではなく、パレットやコンテナなどの単位にユニット化することによって、物流機器を利用して荷扱いし、輸送、保管などを効率化することをいいます。
それでは早速、各選択肢を見ていきましょう。

選択肢アの「折畳み容器」は、商品を収納していないときは折り畳んで重ねることのできるコンテナ等の容器のことであり輸送効率や保管効率を高めることができます。一方、ネスティング形容器とは、箱型の容器の側面に上部に向かって広がるような傾斜がつけられている容器のことで、スーパーマーケットの買い物かごのように容器自体を積み重ね(ネスト)できる容器のことです。折畳み容器は、ネスティング形容器とは形状が異なりますので、別のものとなります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イの「通い容器」とは、通い箱と称されることもあり、一定の企業または事業所などの間で繰り返し使用される輸送用容器のことです。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢ウの「パレチゼーション」とは、物品をパレットに積んでパレット単位で物流を行うものですが、フォークリフトなどを使った荷役効率の向上を目的とするもので、輸送量の増加を促す手段ではありません。(実際にはパレットの体積分だけ積載効率は悪くなります)
よって、この選択肢は×です。

選択肢エの「物流クレート(Crate)」とは、主に食品流通業界で使用されるプラスチック製のかご箱のことで、段ボールの削減に効果があります。各社がバラバラの規格のクレートを使用すると輸送効率が落ちるので、日本スーパーマーケット協会、日本チェーンストア協会を中心に「物流クレート標準化協議会」が設立され、物流標準クレートの規格決定、標準クレートの利用推進、標準クレートの共有化が進められています。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢イとなります。

 

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