今日は企業経営理論H26第32問について解説します。
ブランドに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 競争関係にある企業の技術水準が高い位置で平準化している状況では、同じ価格帯の商品であれば機能的・品質的な違いを認めることが難しくなる。このような状態をパリティ(parity)と呼ぶ。それはコモディティ化の原因のひとつでもある。
イ ブランド・エクイティとは、ブランド名やシンボルなどと結び付いて形成・蓄積された無形の正味資産を指す。
ウ ブランド・エクステンション(ブランド拡張)とは、ある製品カテゴリーにおいて確立されたブランド名を同種の製品カテゴリー内の新しい製品に活用することである。
エ ブランドの機能に従った分類を行うと、企業ブランドと製品ブランド(個別ブランド)に分けることができる。これらのブランドには、品質保証の役割(エンドーサーとしての役割)や購買駆動機能(ドライバーとしての役割)がある。
解説
ブランドに関する問題です。まとめシートに要点を整理していますが、この問題はレベル2のやや難問です。
今回は最も不適切な選択肢を当てる問題です。それでは早速各選択肢を見ていきましょう。
選択肢ア、パリティ(parity)の知識を問われていますが、通常はノーマークの用語なので解答戦術上は、後回しにします。ただ同じカテゴリの商品の品質的な違いがわかりくくなる状態をコッモディティ化の先行要因であること事態は違和感がりません。この選択肢は○と判断できます。
選択肢イはその通りで、エクイティ=無形の正味資産と違和感ありません。この選択肢は○と判断できます。
選択肢ウは、基本用語であるブランド拡張の理解を問われているので比較的判断し易いです。確立されたブランド名を(同種の製品カテゴリー)内の新しい製品に活用ということはライン拡張であり、(異種の製品カテゴリ)展開することがブランド拡張です。この選択肢は×と判断できます。
選択肢エもその通りで、コーポレートブランドと製品ブランドの役割を考えると違和感がありません。この選択肢は○と判断できます。
以上から、正解は選択肢ウとなります。