今日は情報のR1第11問について解説します。
パーソナルコンピュータ(PC)を会社内のLAN に接続し、インターネットを利用して業務を行う場面が増え、インターネットの管理・運用に関する理解が必要になっている。
インターネットの管理・運用に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア DHCP は、会社内のプライベートIP アドレスをグローバルIP アドレスに変換し、インターネットへのアクセスを可能にする。
イ MAC アドレスは、PC に割り振る識別番号であり、ネットワークのグループを示すネットワークアドレス部と、そのネットワークに属する個々のPC を識別するホストアドレス部に分かれる。
ウ NAT は、LAN に接続するPC に対してIP アドレスを始めとして、ホスト名や経路情報、DNS サーバの情報など、通信に必要な設定情報を自動的に割り当てるプロトコルである。
エ ポート番号は、TCP やUDP 通信において通信相手のアプリケーションを識別するために利用される番号であり、送信元ポート番号と宛先ポート番号の両方を指定する必要がある。
解説
インターネットの管理・運用に関する問題です。
それでは早速各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、LAN内のパソコンやスマートフォンなどにIPアドレスなどの情報を自動で割振り(設定)する機能のことを言います。プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換するのはNAT(Network Address Translation)です。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イのMACアドレスは、ネットワーク機器やネットワークアダプターに付いている固有の識別番号です。すべての製品に違う番号が与えられるため、世界中で同じMACアドレスを持った製品は存在しません。前半がメーカー固有のアドレスで、後半が製品個々のアドレスになります。ネットワークアドレス部とホストアドレス部で構成されるのはIPアドレスです。
よって、この選択肢は×です。
選択肢ウのNAT(Network Address Translation)は、プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換します。LANに接続するPCに対してIPアドレスを始めとして、ホスト名や経路情報、DNSサーバの情報など、通信に必要な設定情報を自動的に割り当てるプロトコルはDHCPです。選択肢アとウの説明が逆になっていますね。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エのポート番号は、TCP/IP通信において通信相手のアプリケーションを識別するために利用される番号です。HTTP:80番、SMTP:25番、POP:110番など、あらかじめ決められたものをウェルノウンポートといいます。TCP/IPネットワーク上でコンピュータ同士が通信を行う際には、 IPアドレスとポート番号をセットで用いて通信を行います。
よって、この選択肢は〇です。
以上から、正解は選択肢エとなります。