今日は、運営管理のR4 第16問について解説します。
あるプレス工程では、 1 人の作業者が以下のような手順①、②で作業を行っている。
手順① 作業aの後に作業bを行い、これを 5 回繰り返す。
作業a :材料置き場から鉄板を 1 枚取り出し、プレス機に投入して加工する。
作業b :加工が終わった鉄板を取り出し、加工済みの鉄板を入れるパレットに移す。
手順② 加工済みの鉄板 5 枚を入れたパレットを仮置き場に移し、手順①に戻る。
この手順①、②を 1 サイクルとして、ストップウオッチを使って時間研究を実施した結果、 1 サイクルの正味作業の観測時間の平均値は 90 秒、レイティング係数は 110 であった。次に、この作業者についてワークサンプリングを実施し、延べ500 回の計測の中で余裕に該当するサンプルの数が 60 観測された。
この結果を用いて標準時間を求めたとき、この 1 サイクルの標準時間として、最も適切なものはどれか。
ア 90 秒未満
イ 90 秒以上 95 秒未満
ウ 95 秒以上 100 秒未満
エ 100 秒以上
解説
時間研究に関する問題です。
レイティングや標準時間の求め方については、まとめシートで以下の通り解説しています。
それでは計算していきましょう。
①まず、正味時間を求めます。
観測時間の代表値にレイティング係数をかけることで、正味時間を求めることができます。
正味時間=90×1.1=99秒
②次に余裕率を求めます。
標準時間の求め方には内掛け法と外掛け法の2 つの方法があります。どちらを使用しても最終的な答えは一緒ですが、本問の場合は外掛け法を使うと余裕率が割り切れないので、内掛け法を使って解説します。
余裕率=60/500=0.12
③最後に標準時間を求めます。
標準時間=99/(1-0.12)=112.5秒
以上から、正解は選択肢エとなります。
ちなみに、外掛け法と内掛け法の公式が混乱してしまう方は、内掛け法の余裕率については「打掛は正直(正味)余裕ないので母(分母)と割り勘(割り算)」と覚えると良いでしょう。
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