今日は、運営管理のR1 第33問について解説します。
最寄品を主に取り扱う小売店舗における在庫管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 定期発注方式を採用した場合、安全在庫を計算する際に考慮する需要変動の期間は、調達期間と発注間隔の合計期間である。
イ 定期発注方式を採用した場合、需要予測量から有効在庫を差し引いた値が発注量になる。
ウ 定量発注方式を採用した場合、調達期間が長いほど発注点を低く設定した方が、欠品は発生しにくい。
エ 定量発注方式を採用した場合の安全在庫は、調達期間が1日であれば、常に0になる。
オ 発注点を下回ったときの有効在庫と補充点との差の数量を発注するように運用すれば、補充直後の在庫量は常に一定になる。
解説
在庫管理に関する問題です。
各発注方式と特徴について、まとめシートでは以下の通りまとめています。
それでは選択肢をみていきましょう。
選択肢ア:その通りです。発注してから次の発注を行うまでの期間を発注サイクルといい、定期発注方式では一定の発注サイクルで発注を行います。また、発注から納品までの期間を調達期間、発注サイクルに調達期間を加えた期間のことを在庫調整期間といいます。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢イ:誤りです。定期発注方式の発注量は、需要予測量から有効在庫を差し引いた値に「安全在庫を加えた」ものです。
よって、この選択肢は×です。
選択肢ウ:誤りです。発注サイクルもしくは調達期間を短くできれば、在庫調整期間の予想消費量が減りますので、発注量を少なくすることができます。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エ:誤りです。安全在庫とは、需要変動や補充期間の不確実性を吸収するために必要な在庫のことで、①品切れの許容度合い、②需要量の変動のばらつきの大きさ、③調達リードタイムによって求められます。ですので、例えば調達期間が1日でも需要が全く無ければ0にはなりません。
よって、この選択肢は×です。
選択肢オ:誤りです。調達期間中の需要量にも変動はありますので、補充直後の在庫量は常に一定になるとは限りません。
よって、この選択肢は×です。
以上から、正解は選択肢アとなります。
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