【過去問解説(運営管理)】H29第38問 物流

今回は運営管理の物流に関する問題についてです。

 

物流に関する論点は、生産管理や販売管理と比べると軽視されがちですが、意外と良く出る上、用語の暗記だけで対応可能な問題も多いため、直前期には詰め込んでおきたい論点です。

 

H29 運営管理 第38問

物流センターの運営に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア  3PL(Third Party Logistics)とは、荷主の物流業務を代行するサービスのことであり、発荷主と着荷主との関係で第三者に当たることからこのように呼ばれる。
イ ABC分析は、多くの在庫品目を取り扱うとき、在庫品目をその取扱数量の多い順や単価の高い順に並べて区分し、在庫管理の重点を決めるのに用いる。
ウ シングルピッキングは、注文伝票ごとにピッキングすることであり、一般的に種まき方法で行われる。
エ 有効在庫とは、現時点で利用可能な手持在庫のことである。
オ ロケーション管理とは、どの商品が、どの保管場所にあるかを管理する保管方式のことであり、保管場所を特定の場所に決めておく方式と入庫の都度自由に決定する方式がある。

 

選択肢アの3PLの説明は、ぱっと見正しく見えます。

このような場合、いったん○として、次の選択肢に進みます。

 

 

 

選択肢イでは設問文に「単価の高い順」とありますが、ABC分析では累計金額を使いますので誤りです。

 

選択肢ウのシングルピッキングは種まき方式ではなく、摘みとり方式と呼ばれているので誤りです。

このような、セットとなっている用語を入れ替えてくるのも誤りの選択肢でとてもよくあるパターンですので、気をつけましょう。

 

選択肢エの有効在庫は、実在庫、つまり手持ち在庫に発注残を加え、引当量を引いた在庫ですので、×になります。

 

選択肢オのロケーション管理の説明は正しそうです。

しかし、選択肢アもぱっと見正しそうでいったん○をしていました。

そのような場合は残った選択肢を改めてよく検討します。

 

改めて選択肢アを見ると3PLとは「荷主の物流業務を代行するサービス」とあります。3PLとは物流部門を第三者にアウトソーシングすることですが、3PLは高度な物流サービスを受けたり、物流を効率化し、物流費用を削減する目的で用いられるものですので、単なる代行と言ってしまうのはおかしいと考えられます。

そのため、いったん○にしましたが、やっぱり×のようです。

 

以上から正解は選択肢オとなります。

 

以上のように、ぱっと見正しそう/間違ってそうという選択肢がある場合は、とりあえず○/×をつけておき、他に明らかに正しい/間違っている場合改めて検討するという方法を取ると、問題が解きやすいということはよくあります。

1つの選択肢だけで悩むのではなく、全体を見て、明らかに誤りなものから選択肢を絞り込んでいくという手順で解くと解きやすく、かつ解くための時間も短縮できます。

 

 

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