【過去問解説(運営管理)】H29第1問 生産管理の基礎用語

今回は運営管理の生産管理の基礎用語についてです。

 

生産管理の基礎用語に関する問題は出題頻度が高く、覚えていれば解ける問題が多いため、ぜひ取りたい問題です。

また、第1問目で問われることが多いので、最初の問題を正解させて勢いをつけましょう。

 

H29 運営管理 第1問
生産システムにおける評価尺度に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア MTBFは、故障した設備を運用可能状態へ修復するために必要な時間の平均値である。
イ 稼働率は、人または機械の利用可能時間を有効稼働時間で除した値である。
ウ 原材料生産性は、生産量を原材料の総使用量で除した値である。
エ スループットは、製品を発注してから納入されるまでの時間である。

 

選択肢アのMTBFは情報システムでも出てくる用語ですが、Mean Time Between Failureの略で平均故障間隔のことですので、誤りです。

「故障した設備を運用可能状態へ修復するために必要な時間の平均値」はMTTR(Mean Time To Repair)、つまり、平均修復間隔のことです。

このように、似たような単語が入れ違いになっているということはとても良くあるパターンです。

 

選択肢イの稼働率は有効稼働時間を人または機械の利用可能時間で割ったものですので、分子と分母が逆です。

分子と分母が逆というパターンは前回の運営管理の記事でも出てきた通り、良くある誤りのパターンですので騙されないようにしましょう。

 

選択肢ウの原材料生産性について考えます。

生産性という用語は財務・会計でも出てくる用語ですが、投資などのインプットの投入に対し、どれだけの付加価値(アウトプット)が産出されるかということを表す指標で、

生産性=アウトプット÷インプット

と表すことができます。

ですので、原材料生産性とは、生産量というアウトプットを原材料の総使用量というインプットで割ったものですので、記載の通りで正しいです。

 

選択肢エのスループットは情報システムでも出てくる用語ですが、単位時間あたりに処理される仕事の量のことを意味します。そのため、選択肢エは誤りです。

ちなみに製品を発注してから納入されるまでの時間はリードタイムのことでしたね。

 

以上から正解はウとなります。

 

上記の誤りの選択肢のアとエは情報システム、ウは財務・会計でも出てくる用語です。

運営管理はこのように、他の科目で学習した内容が問われることが時々あります。

そのような場合でも、焦らず確実に処理すればそれほど難しい問題ではありませんので確実に処理していくようにしましょう。

 

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