今回の過去問解説はH25年第25問のショッピングセンターの問題についてです。
H25 運営管理 第25問
ショッピングセンターにおける賃料の徴収形態に関して、次の文中の空欄A〜Dに入る語句として最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
[ A ]は、ディベロッパーが安定した収入を見込めるという利点がある。
一方、[ B ]は、ディベロッパーに対して、テナントの経営にかかわり自らの賃料収入を増加させようとするインセンティブを与える。ただし、この場合、ディベロッパーはショッピングセンターの事業計画を立てるのが困難であるため、[ C ]と組み合わせた賃料を設定し、リスクを小さくするのが一般的である。
たとえば、賃料が売上高の10%、[ C ]が 50 万円と設定されているショッピングセンターの場合、売上高 400 万円のテナントの賃料は、[ D ]万円となる。
[解答群]
ア A:固定家賃 B:歩合型家賃 C:最低保証家賃 D:40
イ A:固定家賃 B:歩合型家賃 C:最低保証家賃 D:50
ウ A:固定家賃 B:歩合型家賃 C:逓増歩合型家賃 D:50
エ A:歩合型家賃 B:固定家賃 C:最低保証家賃 D:40
オ A:歩合型家賃 B:固定家賃 C:逓増歩合型家賃 D:40
解説
それでは早速各空欄を見ていきましょう。
空欄Aは、選択肢を見てみると、固定家賃か歩合型家賃のいずれかの言葉が入ることがわかります。
説明には「ディベロッパーが安定した収入を見込める」とありますので、空欄Aには固定型家賃が入ります。
これによって、正解は選択肢ア~ウに絞られ、空欄Bには歩合型家賃が入ることがわかります。
次に空欄Cを見てみます。
空欄Cは、選択肢を見てみると、最低保証家賃か逓増歩合型家賃のいずれかの言葉が入ることがわかります。
説明には「(ディベロッパーの)リスクを小さくする」とありますので、空欄Cには最低保証家賃が入ります。ちなみに、逓増歩合型家賃とは「歩合」が「逓増」する形の家賃で、売り上げが大きくなるほど、歩合が上がっていくタイプの家賃です。このタイプの家賃はテナントが頑張って売上を上げれば上げるほど家賃が上がり、テナント側のモチベーションが下がるのであまり現実的なものではありません。
ここから、正解は選択肢アまたはイに絞られます。
最後に空欄Dを見てみます。
空欄Dは、最低保証家賃を求める問題です。
問題文より、
最低保証家賃:50万円
賃料(売上高×10%):400万円×10%=40万円
となり、賃料より最低保証家賃の方が大きいので、家賃は最低保証家賃の50万円となります。
今回は計算が暗算ですぐできるほど簡単だったので、さくっと計算しましたが、「最低保証家賃が50万円」とあるので、それより低い金額が書いてある選択肢は計算しなくても削ることができます。
以上から正解は選択肢イとなります。
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