【過去問解説(財務・会計)】R5 第15問(2)MM理論

今日は、財務・会計の R5 第15問(1)について解説します。

 財務・会計 R5 第15問(1)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
現在、Y社は総資本 10 億円(時価ベース)の全額を自己資本で調達して事業活動を行っており、総資本営業利益率は 10 % である。また、ここでの営業利益は税引前当期純利益に等しく、また同時に税引前キャッシュフローにも等しいものとする。

Y社は今後の事業活動において、負債による調達と自己株式の買い入れによって総資本額を変えずに負債と自己資本との割合(資本構成)を 1 : 1 に変化させることを検討しており、その影響について議論している。

(設問 2 )
 モジリアーニ・ミラー理論において法人税のみが存在する場合、Y社が資本構成を変化させることで、企業全体の価値に対する影響として、最も適切なものはどれか。ただし、法人税率は 20 % とする。

ア 企業価値が 1 億円減少する。
イ 企業価値が 1 億円増加する。
ウ 企業価値が 4 億円減少する。
エ 企業価値が 4 億円増加する。

解説

MM理論に関する問題です。
まとめシートで以下の通り解説しています。

それでは計算していきましょう。

上記まとめシートの内容より、MM修正命題では「負債比率が高まると負債の節税効果により節税効果の現在価値分だけ企業価値が向上する」とされています。

これより、負債の増加分は5億円、法人税は20%ですので、5×0.2=1億円 企業価値は増加します。

以上から、正解は選択肢イとなります。

 

 

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