【過去問解説(財務・会計)】R5(再試)第16問 ポートフォリオ理論

今日は、財務・会計 R5(再試)第16問について解説します。

財務・会計 R5(再試)第16問

 ポートフォリオ理論に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 危険回避的な投資家にとって、実現可能な最小分散ポートフォリオを選択することが最適となる。
イ 効率的フロンティア上の点は、平均収益率と分散可能でないリスクの最適な組み合わせを表したものである。
ウ 個々の危険資産のリスクの一部は、危険資産のリターンが完全に正相関の場合に、資産の組み合わせで取り除くことができる。
エ 市場ポートフォリオは、効率的フロンティアの形状、リスクフリー・レートの値、投資家の危険回避度に依存する。

解説

ポートフォリオ理論に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。
危険回避的な投資家は、効率的フロンティア上の組合せを選びます。安全資産を含まないポートフォリオの場合は、効率的フロンティアと効用無差別曲線の接点となります。必ずしも、最小分散投資ポートフォリオ(上記における点C)を選ぶことが最適ではありません。

よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:その通りです。
ポートフォリオのリターンとリスクの組合せは、上の図の曲線ABで表されます。このうち、曲線BCまでの点は、同じリスクでより高いリターンが得られる点が存在するため、危険回避的な投資家は曲線BC上の点は選択しません。曲線ACを効率的フロンティアとよび、リスクとリターンの最適な組み合わせを表しているといえます。

よって、この選択肢は〇です。

選択肢ウ:誤りです。
危険資産のリターンが完全に正相関の場合、2つの危険資産は全く同じ動きをするということなので、それによってリスクを取り除くことはできません。

よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:誤りです。
市場ポートフォリオは、上記の図における点Tです。リスクフリーレートから、効率的フロンティアに接するように引いた線の接点であるため、リスクフリーレートと効率的フロンティアの形状には依存しますが、投資家の危険回避度は関係ありません。

よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢イとなります。

 

 

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