【過去問解説(財務・会計)】R2 第8問 財務諸表概論

今日は財務・会計のR2第8問について解説します。

R2 財務・会計 第8問

無形固定資産の会計に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 自社が長年にわたり築き上げたブランドにより、同業他社に比べ高い収益性を獲得している場合には、これを無形固定資産に計上することができる。
イ 自社の研究開発活動により特許権を取得した場合には、それまでの年度に支出された研究開発費を戻し入れ、無形固定資産として計上しなければならない。
ウ 受注制作のソフトウェアの制作費は、請負工事の会計処理に準じて処理され、無形固定資産に計上されない。
エ のれんとして資産計上された金額は、最長10年にわたり、規則的に償却される。

解説

無形固定資産の会計について問われています。
それでは早速各選択肢を見ていきましょう。

選択肢アの無形固定資産については、他の企業を買収したときに生じるのれんは計上することができますが、自社で築き上げたブランドなど有償で取得した者でないものは、計上することができません。よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢イは、特にそんなルールはなく、通常は一般管理費として処理されます。よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢ウは、その通りで、ユーザーから受注したソフトウエアの製作費は請負工事の会計処理に準じて処理されます。
尚、自社利用のソフトウェアについては無形固定資産として計上しますので、間違えないように注意しましょう。

選択肢エは、「最長 10 年」とありますが、最長20年です。よって、この選択肢は×と判断できます。

以上から、正解は選択肢ウとなります。

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