今回は、財務・会計から、第2問の固定資産売却損益の計算の問題ついて解説します。
この計算は、2次試験の事例4の振替投資の問題などでは、計算をする上での前提として問われる場合があります。
H30 財務・会計 第2問
20X1年1月1日に購入した建物(取得原価800,000千円、耐用年数20年、残存価額ゼロ)を20X2年6月30日に725,000千円で売却した。ただし、決算日は12月31日(年1回)であり、定額法により減価償却している。売却にあたり計上される固定資産売却損益の金額として、最も適切なものはどれか。
ア 固定資産売却益: 5,000 千円
イ 固定資産売却損:15,000 千円
ウ 固定資産売却損:35,000 千円
エ 固定資産売却損:75,000 千円
この問題の解き方を考えると、
固定資産売却損を求めたい
→売却価格と売却時点での簿価との差額を求める
→売却時点の減価償却費を求めて取得額から差し引き簿価を求める
という計算が必要となることがわかります。
それでは早速計算を行っていきましょう。
①売却時点の減価償却費を求めて取得額から差し引き簿価を求める
取得原価800,000千円、耐用年数20年、残存価額ゼロなので、
1年あたりの減価償却費は、800,000/20=40,000千円
となります。
20X1年1月1日に購入した建物を 20X2 年6月30日に売却しているので、売却するまでの期間は1.5年です。
そのため、売却までの減価償却費は
40,000千円×1.5=60,000千円
となります。
よって売却時点の簿価は、取得原価800,000千円から、60,000千円を差し引いて、
800,000-60,000=740,000千円
となります。
②売却価格と売却時点での簿価との差額を求める
売却価格は725,000千円、売却時点での簿価は①より、740,000千円ですので、
725,000-740,000=-15,000 千円
となり、
以上から解答は選択肢イとなります。
Amazonベストセラー1位獲得
一目でわかる!覚えてしまう!中小企業診断士一発合格まとめシート
好評発売中
—–