【過去問解説(財務・会計)】H30第18問 証券投資論

今回は、財務・会計から、第18問の証券投資論の計算の問題ついて解説します。

 

H30 財務・会計 第18問

資産A、Bの収益率の期待値(リターン)と標準偏差(リスク)および相関係数が以下の表のように与えられているとき、資産A、Bを組み込んだポートフォリオの収益率が 16 %になるためには、資産Aへの投資比率を何%にしたらよいか。最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕 ア 20 % イ 30 % ウ 40 % エ 50 %

 

この問題では、期待値と標準偏差、相関係数が与えられていますが、問われているのは収益率です。

そのため、ここで与えられている標準偏差や相関係数はダミーだということになります。

財務・会計の問題では、このように問題の条件の中に問題を解くために実際は必要ないダミーの値が与えられている場合があります。

使わない値があると間違っていないか不安になるかと思いますが、財務・会計にはダミーの条件が混じっている場合もある、と知っておくと不安になりにくいのではと思います。

 

さて、問題を見てみると「資産A、Bを組み込んだポートフォリオの収益率が 16 %になるためには、資産Aへの投資比率を何%にしたらよいか」と問われています。

2つの資産のポートフォリオの収益率を求めるためには、2つの資産それぞれの収益率の加重平均を取ればよいので、資産Aの投資比率をXと置くと以下の式で表せます。

 

10X+20(1-X)=16

 

これを解くと、

10X+20-20X=16
-10X=-4
X=0.4

 

となり、証券Aの比率は40%となります。

 

以上から解答は選択肢ウとなります。

 

 

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