今回は、財務・会計から、平成28年の第14問について解説します。
H28 財務・会計 第14問
加重平均資本コスト(WACC)の計算手順に関する次の記述について、下記の設問に答えよ。
加重平均資本コストは、株主資本(自己資本)コストと他人資本コストを、その[ A ]に応じて加重平均することで求められる。加重平均に用いるのは、理論的にはそれぞれの[ B ]である。
また、他人資本コストには[ C ]を考慮する必要がある。具体的には、他人資本コストに[ D ]を乗じることで、[ C ]を考慮した他人資本コストを求める。
(設問 1)
記述中の空欄AおよびBにあてはまる語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
ア A:運用形態 B:時価
イ A:運用形態 B:簿価
ウ A:資本構成 B:時価
エ A:資本構成 B:簿価
オ A:調達源泉 B:簿価
(設問2)
記述中の空欄CおよびDにあてはまる語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
ア C:節税効果 D: 1-限界税率
イ C:節税効果 D:限界税率
ウ C:レバレッジ効果 D: 1-限界税率
エ C:レバレッジ効果 D: 1+限界税率
オ C:レバレッジ効果 D:限界税率
解説
今回はWACCの求め方に関する問題です。
下記の式が頭にあれば、比較的簡単に対応できるでしょう。
t:税率
それでは早速各設問を見ていきましょう。
(設問1)
上記の式からわかるように、WACCは自己資本コストと他人資本コスト(=負債)の構成比に応じて加重平均することで求めます。
よって空欄Aには「資本構成」が入ります。
また、加重平均に用いるのは時価ですので、空欄Bには「時価」が入ります。
以上から、正解は選択肢ウとなります。
(設問2)
上記の式で、他人資本コストは、(1-t)が掛けてあります。そのため、空欄Dには「 1-限界税率」が入り、これは、節税効果を考慮したものですので、空欄Cには「節税効果」が入ります。
以上から、正解は選択肢アとなります。
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