今日は、経済学のH28 第3問について解説します。
グローバルな環境にある日本経済は、為替レートの変動によって大きな影響を受ける。下図は、縦軸の上方 下方ほど通貨の価値が高くなる(低くなる)ようにして、円(日本)、人民元(中国)、ドル(アメリカ)の実質実効為替レートの推移 (2010年=100)を示したものである。図中のa〜cに該当する通貨の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
[解答群]
ア a:円 b:人民元 c:ドル
イ a:円 b:ドル c:人民元
ウ a:人民元 b:円 c:ドル
エ a:人民元 b:ドル c:円
解説
為替レートに関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。
実質実効為替レートとは、その国の通貨の実力を、貿易額や物価動向も加味し数値化した指標のことです。実質実効為替レートが高いとその国の購買力は高いことになり(通貨高)、低いとその国の購買力は低いことになります(通貨安)。
中国は、2005年に人民元改革を行い、管理変動相場制度を導入しました。その後、GDPの拡大と輸出の増加により2010年と比較して実質実効為替レートは上昇基調にあります。よって、人民元を表すグラフはaです。
日本は、2013年から異次元緩和を開始し、内外金利差が開いたことから円安が進み、実質実効為替レートは2010年と比較して下落基調にあります。よって、円を表すグラフはbです。
アメリカも、2008年のリーマンショック対策で金融緩和を行ってはいましたが、2013年度末から金融緩和の縮小を発表したほか、米国経済が好調であったことから2010年と比較して実質実効為替レートは上昇基調にあります。よって、ドルを表すグラフはcです。
以上から、正解は選択肢エとなります。
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