【過去問解説(経済学)】H24 第10問 雇用・失業

今日は経済学のH24第10問について解説します。

H24 経済学 第10問

効率賃金仮説に関する説明として、最も不適切なものはどれか。
ア 縦軸に労働者の効率を、横軸に賃金をとり、効率曲線を描くと、賃金は、この効率曲線が原点から発する直線に接するところに決まる。
イ 賃金水準と労働者の効率との関係を表す効率関数では、賃金水準が上昇するにつれて、労働者の効率はかえって低下すると想定する。
ウ 賃金は、企業によって、自社内の労働者の効率を考慮して決定されると考える。
エ 賃金は、企業によって、賃金1単位あたりで測った効率が最大になる水準に決定されると考える。

 

解説

効率賃金仮説に関する問題です。

企業は労働者が真面目に働いているか監視できない場合、生産性を上げるために均衡賃金より高い賃金(効率賃金)を払おうとするという考え方を効率賃金仮説といいます。
今回は最も不適切な選択肢を選ぶ問題ですので、その点に注意して検討していきましょう。

選択肢アは、その通りで○です。企業にとって効率的な賃金は効率曲線と原点から引いた直線が接するところで決定されます。
もしこのことを知らなかった場合は、この選択肢は一旦パスして残りの選択肢を見ていきます。

選択肢イは、賃金水準が上昇すると労働者の効率は上がります。よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢イが明らかに×ですので、ここで答えを確定させることができますが、念のため残りの選択肢を見ていきましょう。

選択肢ウは、その通りで、効率賃金は自社内の労働者の効率を考慮して決定されます。

選択肢エもその通りで、賃金は賃金1単位当たりの生産量が最大になるように決定されます。

以上から、正解は選択肢イとなります。

 

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