今回はH26年第23問の期待効用仮説の問題を解説します。
H26 経済学 第23問
下図は、あるリスク回避的な個人における資産額と効用水準の関係を示したものである。下図で、50% の確率で高い資産額 Bになり、50% の確率で低い資産額Aとなるような不確実な状況を「状況 R」と呼ぶことにする。また、AとBのちょうど中間の資産額Cを確実に得られる状況を「状況S」と呼ぶことにする。「状況 R」の期待効用と「状況S」の期待効用とを比較したときの説明として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
[解答群]
ア 期待効用は「状況R」の方が大きく、この個人のリスクプレミアムは正の値となる。
イ 期待効用は「状況R」の方が大きく、この個人のリスクプレミアムは負の値となる。
ウ 期待効用は「状況R」の方が小さく、この個人のリスクプレミアムは正の値となる。
エ 「状況R」と「状況S」の期待効用は等しく、この個人のリスクプレミアムはゼロとなる。
解説
状況R、状況Sの期待効用とリスクプレミアムについて考えてみます。
100%の確率で資産額Cを得られるときというのは、グラフの資産額Cの時の値を取ればいいので、効用水準は下図の赤い点で表されます。
それに対し、状況Rの場合の効用水準は、状況A、Bがそれぞれ50%の確率で発生するため、状況Aのときの効用水準と状況Bのときの効用水準のちょうど中間である下図の青い点で表されます。
そして、資産額Cと状況Rの効用水準に相当する資産額であるDの差がリスクプレミアムとなります。(下図のグレーの線分)
これを踏まえて選択肢を見ると、選択肢ウの「期待効用は「状況R」の方が小さく、この個人のリスクプレミアムは正の値となる。」が正解と判断できます
以上から正解は選択肢ウとなります。
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2件のフィードバック
お世話になっております。youtubeや、こちらで楽しく勉強させて頂いております。
本過去問の問題文が誤って掲載されているように見えますので修正頂けましたら幸いです。
youtubeやブログをご覧いただきありがとうございます!
問題文の件、申し訳ありません。
修正させていただきました。