【過去問解説(経済学・経済政策)】R5 (再試)第11問 スルツキー分解

今日は、経済学・経済政策 R5 (再試)第11問について解説します。

経済学・経済政策 R5 (再試)第11問

下図のような需要曲線 D と供給曲線 S で形成される、ある食品(上級財)の市場において、当初 P が均衡価格であったとする。この価格を上昇させる要因の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a 当該食品の健康増進効果に関する知見の広まり
b 当該食品の生産技術の進歩
c 政府による生産補助金の交付
d 家計の所得の増大
〔解答群〕
ア aとb
イ aとc
ウ aとd
エ bとc
オ bとd

 

解説

スルツキー分解に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

・所得効果は、平⾏な予算線の間の動きで、価格⽐が変わらず、所得が上昇したとき(もしくは財の値段が下がったことにより実質所得が上昇したとき)の消費量の変化を表します。所得が上昇したとき消費を増やすか、減らすかによって上級財、中⽴財、下級財に分類できます。

・上級財は、所得弾⼒性ηが0より⼤きい財で、例えば豪華ディナーやお⽶のように所得が上がると消費が増える性質の財です。このときx3−x2は0より⼤きく、x2よりもx3が右側にきます。上級財は、豪華ディナーのようなηが1以上の財である奢侈品(しゃしひん)と、お⽶のようなηが0より⼤きく1より⼩さい財である必需品に分類される場合もあります。ちなみに、奢侈品とは、贅沢品という意味です。

 

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:bが誤りです。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:b,cが誤りです。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:その通りです。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢エ:cが誤りです。
よって、この選択肢は×です。

選択肢オ:a,cが誤りです。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢ウとなります。

 

 

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