今日は、経済学・経済政策 R5 第9問 について解説します。
変動為替レート制の下で円安・ドル高への圧力を強めると想定される要因として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。
a アメリカの連邦準備制度理事会による政策金利の引き下げ
b アメリカにおける市場予想を上回る雇用者数の増加
c 世界的な原油価格の上昇
d 日本における消費者物価の持続的な下落
〔解答群〕
ア aとb
イ aとc
ウ aとd
エ bとc
オ bとd
解説
円安・ドル高圧力を強めるものを選ぶ問題です。アメリカ・日本それぞれから資金がどのように出ていく/入ってくるのかということを考えながら検討していきます。
それぞれの選択肢をみていきましょう。
選択肢aは誤りです。
アメリカの政策金利が引き下げられると、資金の流れはアメリカ→日本となり、ドルが売られ、円が買われる動きとなるため、円高・ドル安への圧力を強めます。
選択肢bは正しいです。
アメリカにおける市場予想を上回る雇用者数の増加は、アメリカの景気が良くなっていると判断されます。そのため、ドルが買われ円が売られる動きとなり、円安・ドル高への圧力を強めます。
選択肢cは正しいです。
アメリカは産油国で、日本は石油輸入国です。
原油価格が世界的に上昇すると、アメリカにはより多くの資金が入ってくるのに対し、日本はより多くの資金が流出することになります。
そのため円安・ドル高への圧力を強めると考えられます。
選択肢dは誤りです。
日本において消費者物価が持続的に下落するということは、同じ金額で買えるものの量が増える、つまり円の価値が上がることを意味しています。
つまり、円の価値が上がると、円高・ドル安圧力を強めるといえます。
以上から、正しい選択肢はbとcで、正解は選択肢エとなります。
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