今日は、企業経営理論 R4 第27問について解説します。
消費者行動における準拠集団に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 準拠集団とは、消費者の評価や願望、行動に重要な影響を及ぼす実在または想像上の集団を指す。実在する特定の個人から受ける影響は、準拠集団による影響には含まれない。
イ 準拠集団は、実際の知り合いから構成される集団と、自らが所属していないが憧れを抱いている集団とに分類することができる。前者は所属集団、後者は理想集団と呼ばれる。
ウ 消費者が準拠集団から受ける影響の 1 つに、行動や価値観の伝播がある。これは、準拠集団に属する人々と似た行動をとったり、同じブランドを購入したりすることなどを指し、価値表出的影響と呼ばれる。
エ 消費者が準拠集団から受ける影響の 1 つに、情緒の伝播がある。これは、準拠集団に属する人々の感情に共感することによる影響であり、功利的影響と呼ばれる。
解説
消費者行動における準拠集団に関する問題です。
準拠集団については、まとめシートで以下の通り解説しています。
それでは選択肢をみていきましょう。
選択肢ア:誤りです。準拠集団とは、消費者の購買行動に影響する要因の1 つであり、実在する特定の個人から受ける影響は、準拠集団による影響には含まれます。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イ:誤りです。準拠集団には、その人が所属している所属集団だけでなく、所属していない非所属集団も含まれます。非所属集団の中でも、「あの集団のようになりたい」というようなあこがれの対象を願望集団、「あの集団と一緒とは思われたくない」と所属を拒否する対象を分離(拒否)集団といいます。
よって、この選択肢は×です。
選択肢ウ:その通りです。行動や価値観の伝播とは、消費者が準拠集団から受ける影響の 1 つであり、準拠集団に属する人々と似た行動をとるようなことがあるとされています。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢エ:誤りです。功利的影響とは、消費者の行動が他人嗜好や評価に影響されることです。
よって、この選択肢は×です。
以上から、正解は選択肢ウとなります。
ウとエは少し細かい知識ですので、初期の学習段階ではアとイを誤りと判断できるようにしておければよいかと思います。
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